【パリ=浅田信幸】ウクライナ南部クリミア自治共和国議会が一方的な「独立宣言」を決議し、ロシア編入への既成事実化が進む事態に対し、メルケル独首相は11日、ロシアによるクリミアの「併合」「かすめ取り」だと非難しました。 メルケル氏は自党のキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)の議員集会で発言し、「クリミアの事態が併合に近づきつつある。ロシアにそうすることを許してはならない」と述べました。 メルケル氏は、ロシアとの対話に最も熱心で、対ロ制裁には慎重な立場をとり続けており、かつて旧ソ連に併合されたバルト3国などから、もっと強い姿勢を求める声があがっていました。外交的解決をめざす米ロの協議も進展しない中で、シュタインマイヤー独外相は「(対話路線は)成功していない。時間は尽きつつある」と述べ、「ロシアの行動に見るべき変化がなければ、次の段階の制裁を論議する」との意向を明らかにしました。 欧州連