【ハノイ=松本眞志】インドネシアのジョコ大統領は10日、訪問先のフィリピンの首都マニラでアキノ大統領と会談し、昨年10月に合意していた両国間の大陸棚管轄権をめぐる海上境界にかんする交渉を実施することで合意しました。 問題となっているのは、セレベス海(インドネシア名スラウェシ海)から太平洋にかけての海域。両国の外相が昨年5月、国連海洋法条約に基づく排他的経済水域(EEZ)境界を画定する協定に署名し、10月に交渉開始で合意していました。しかしその後は、インドネシアで大統領が交代するなどの政治的動きもあり、目立った進展はありませんでした。 ジョコ氏は昨年10月の就任後、海洋国家構想を示し、「海洋紛争の原因根絶」などを提唱しました。今回の会談では南シナ海問題でつっこんだ議論は行われなかったものの、ジョコ氏は今月6日、マレーシアとの間で境界問題の専門家委員会を設置することに合意。海洋紛争の平和解決を