イタリア中道左派政権のレンツィ首相は19日、テレビ・インタビューで「500億ユーロ(約6兆7500億円)の減税を実現する改革案を国民に提案する」と語りました。ロイター通信などが報じました。欧州連合(EU)内部で、ギリシャへの厳しい財政緊縮策を主張するドイツなどと、緊縮が国民生活に与える否定的影響を批判する南欧諸国などの対立が深まるなかで、緊縮ではない「別の道」を目指す動きです。(片岡正明) 同首相はフェイスブックで「この減税は国民の購買力を高め、3年間の経済後退に陥っているユーロ圏第3位の経済大国、イタリアの経済競争力も強める」と強調しました。 国営イタリア放送協会(RAI)の首相インタビューでは、減税の詳細は明らかではありませんが、すでに実施された低所得者への所得減税など150億ユーロに加え、2016年からの5年間に新たに、不動産税の廃止など350億ユーロの減税を実施するもの。17年から