そんな言葉が新聞紙面を飾るとは、5年前には想像すらできなかった。2005年頃はまだまだ国民には「中国は遅れている」という気持ちがあった。「我々は三等公民(貧しい民)だから」というのが、彼らの口癖だったのである。 その劣等感は今やすっかり消え去り、中国人は「第一世界市民(世界に勝る市民)」の意識を持つようになった。 世界第2位の経済大国になった今、その経済力を盾に発言権を強め、米国ですら外交政策を展開する際は中国の顔色を窺わざるを得なくなった。その現状に、中国国民も「今の中国を敵に回すことは、石に卵をぶつけるようなものだ」という自負を持つ。 傍若無人な態度に国際世論は非難轟々 だが、そんな中国の態度に対して、国際世論は厳しさを増す一方だ。 尖閣諸島の問題を巡って、世界各国から「弱い者いじめに出る中国」と非難の声が上がった。「中国は傲慢」「中国は貿易カードをちらつかせる強引なやり方で、政治での