「日本の男性は女性の2倍も自殺している。女性よりもずっと、男性の方が生きづらい」ー。SNS上で、こんな意見を目にしたことがある。統計上は確かにその通り。だが、日本は本当に、男性の方が生きづらい社会なのだろうか。自死をめぐる男女差は、いったいどこから生じるのか。(時事ドットコム編集部 太田宇律) 【悩みを抱えている方の相談窓口】 【過去の特集▶】時事ドットコム取材班 / #データの深層 男性>女性 外国でも 厚労省が発表している2022年のデータによると、男性の自殺者は1万4746人で、女性(7135人)の約2.07倍だ。自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)に直すと、男性は24.3人で、女性(11.1人)の約2.19倍。データをさかのぼってみたところ、明治以降、男性の自殺率が女性のそれを下回ったことは一度もなく、1993年からは毎年、女性の2倍超で推移していた。 自死をめぐる男女のアンバラ