地図を読む上で欠かせない、「地図記号」。2019年には「自然災害伝承碑」の記号が追加されるなど、社会の変化に応じて増減しているようです。半世紀をかけて古今東西の地図や時刻表、旅行ガイドブックなどを集めてきた「地図バカ」こと地図研究家の今尾恵介さんいわく、「地図というものは端的に表現するなら『この世を記号化したもの』だ」とのこと。今尾さんいわく、「地図記号に発電所の記号が登場したのは『明治33年図式』であった」そうで――。 電気の歴史を反映する送電線 京都駅の烏丸(からすま)口に降り立って振り返れば、景観論争の末に出現した地上16階建ての巨大な駅ビルがそびえている。 日本一の長さを誇る0番ホーム(旧1番ホーム)に接するだけあって横幅は470メートル、高さは60メートルに及ぶ。駅前の標高は29メートルなので最上部は89メートルということになる。 ところで10キロほど離れた琵琶湖の水面の標高は8