視空間認知とは、空間の全体的なイメージを把握するための能⼒であるといわれています。なお、「見る力」に関連する「視空間認知」「空間認識能力」「視覚認知」などの言葉は、はっきりとした区別や共通理解の得られる定義はなく、それぞれの分野や領域に応じて使われているのが現状です。 ここでは「見る力」に関連するさまざまな機能や、視空間認知の説明、トレーニング方法はあるか、発達障害との関連などをご紹介します。
視空間認知とは、空間の全体的なイメージを把握するための能⼒であるといわれています。なお、「見る力」に関連する「視空間認知」「空間認識能力」「視覚認知」などの言葉は、はっきりとした区別や共通理解の得られる定義はなく、それぞれの分野や領域に応じて使われているのが現状です。 ここでは「見る力」に関連するさまざまな機能や、視空間認知の説明、トレーニング方法はあるか、発達障害との関連などをご紹介します。
動物は彼らが生活する環境に応じて、さまざま眼を発達させている。眼の数から見ていくと、我々ヒトを含めて脊椎動物は頭の両側に左右一対の眼を持っている。そのほかにトカゲの仲間には頭のてっぺんに「頭頂眼」または「正中眼」と呼ばれる「第三の眼」がある。頭皮に隠れてはいるが、カエルにもこの第三の眼がある。ヒトでは第三の眼は失われているが、その痕跡は松果体に存在していて、いぜんとしてりっぱに光を受けとめ、「体内時計」として機能している。無脊椎動物にはもっとたくさんの眼を持ったものがいる。クモの仲間は普通8つの眼を持っている。例えばハエトリグモでは、頭の前方に4つ、後方に4つ眼がある。前方の中央にある一対の眼は特に大きい。この8つの眼で周囲を監視し、えさを探している。眼の数ではホタテガイが群を抜いていて、外套膜の100以上の眼がずらりと並んでいる。 一つ一つの眼の大きさもさまざまで、頭を持つ動物としては最
100年以上前に報告された、おなじみの錯視図形です。上下の水平線の長さを比べてください。この2本の水平線が同じ長さである、ということを知っていても、やはり下の方が長く見えます。2枚目の画像は、1枚目の画像から斜め線をとったものです。水平線から斜め線をとれば、錯視効果が消えてしまうことがわかります。 この強力な錯視はなぜ生じるのでしょうか。一つの可能性は、水平線の長さを判断するときに、視覚システムが斜め線をも含めてしまう、ということです。ミュラーリヤー図形では、斜め線と水平線は接していますから、これはありうることです。このデモでは、水平線と斜め線の色が違っています。赤い水平線の長さのみを判断しようとしても、黒い斜め線の影響を避けることはできない、ということになります。 この説明だけを聞くと、人間の目とは不正確なものだな、と思われるかもしれません。しかしながら、もう一方でまったく異なる説があり
なんでだろう? 虫めがねと金魚ばちで、眼のしくみに似せたものをつくりました。金魚ばちを見ると、風景が逆さまに映っています。これは、いったいどういうことでしょう? また、遠くのものははっきり映りますが、近くのものはぼやけています。虫めがねを2個重ねると、今度は近くのものがはっきり映りました。 そうなんだ! 人間の眼は、レンズ型の水晶体、透明な液体で満たされた硝子体(ガラス体)、硝子体の奥にあるスクリーンのような網膜などで構成されています。眼に入った光は水晶体で屈折し、硝子体を通って網膜に像を結びます。網膜の映像は、レンズで写した映像のように上下左右が逆さまです。網膜は映像を電気信号に変えて脳に送ります。脳で映像信号を正しい向きに戻しているので、私たちは逆さまでない風景を見ることができるのです。また、水晶体は厚みを変えることによって屈折の仕方を調節し、遠くから近くまでピントを合わせています。虫
ヒトや動物は、目に入ってくる光の信号をもとに、どこに何があるのか、刻々と変化する周りの環境の多くを把握しています。そうした溢れるような視覚情報の渦から必要な情報を取捨選択して、脳は整合性のあるイメージを作り出しています。今回、自然科学研究機構・生理学研究所の松井広(まつい・こう)助教らの研究グループは、どのような信号を脳へ伝えるべきか、その取捨選択を、目から脳への神経のつなぎ目にあたる中継シナプスが担っていることを明らかにし、信号選別の仕組みを解明しました。米国神経科学会誌(ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス、2012年2月15日号電子版)に掲載されます。 目から入ってきた溢れるような多種多彩な視覚情報は、視神経をつたわって、脳に送られる途中で、視床にある外側膝状体とよばれる部分で中継されます。その中継点で、神経のつなぎ目であるシナプスを作っています。今回、研究グループは、この外側膝
網膜は10層構造となっている。神経網膜(9層)と網膜色素上皮から成り立っている。神経網膜は透明、網膜色素上皮はメラニン色素であり、脈絡幕の血管と重なりあい、赤褐色に見える。(人種によって色素の関係上異なる) 神経細胞 各層には、視細胞(錐体細胞と杆体細胞),双極細胞,水平細胞,アマクリン細胞,神経節細胞の5つの神経細胞が存在。 網膜は光を映像化し、脳に運ぶ役割を担っているが、詳しくは、光が層を透過(上図参照)し、視細胞(杆体・垂体)で電気信号に変換し、神経細胞(水平細胞、双極細胞、アマクリン細胞、神経節細胞)に伝達、更に視神経繊維層を通じて、視神経乳頭へ運ぶ役割となっている。(その後信号は視神経、脳の視覚野へと伝達される) ※各神経細胞(ニューロン)間には、隙間があるが、シナプス結合(化学結合)で、情報が伝達されている。
このシリーズで何度か述べてきたように、同じ遺伝子(あるいはそれに暗号化されているタンパク質)を異なる生物から取り出し、互いに塩基配列(タンパク質の場合はアミノ酸配列)を比べることで、生物が過去に辿った進化の道筋を知ることできる。同じ手法で、遺伝子重複で多様化した遺伝子族のメンバーのアミノ酸配列を互いに比べることで、進化の過程で遺伝子重複を繰りかえしながら、どのように遺伝子が多様化したかを示す遺伝子族の系統樹が推定できる。図1は、推定された脊椎動物のオプシン遺伝子の系統樹である。 この系統樹で、通常の分子系統樹の場合と同様に、右端が現在で、左へ行くに従って過去に遡る。枝の長さは蓄積されたアミノ酸の置換数に比例する。四角は遺伝子重複を示し、丸は種の分岐を示す。異なる生物種を比較に入れたのは、系統樹上でのおおよその時期を知るためである。 この系統樹によると、脊椎動物のオプシン遺伝子は、眼以外の器
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