イスラエルの発掘地点で見つかった原始的な握斧。79万年前以前の物で、ホモ・エレクトスが作ったと考えられる。最古の石器は330万年前という古さだ。(Photograph by Kenneth Garrett, National Geographic Creative) 人間とはなんとすぐれた生きものだろう。この言葉には誰もが強く同意するに違いない。他の生物と比べてみれば、人間という存在は明らかに際立っている。 だが、先日、原始的な特徴と現代的な特徴をあわせもつヒト属の新種ホモ・ナレディが発見された。もちろん、ホモ・ナレディは人間(ホモ・サピエンス)ではないけれど、実際のところ、類人猿のみならず動物全体の中でホモ・サピエンスを唯一無二のものとしているのは何なのだろう。そして、私たちの祖先は、その「何か」をいつどのように獲得したのだろうか。(参考記事:「小顔のヒト属新種ホモ・ナレディを発見、南ア