2015年11月、「MRJ(後にスペースジェットと改称)」は初飛行に成功し、事業化への期待が一気に高まったが・・・(写真:Aviation Wire/アフロ) 2月7日に三菱重工業が正式に開発中止を発表した小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(旧MRJ)」。なぜ開発に失敗したのか、当コラムでも取り上げてきたが、試験機が米国で解体されたとの話が伝わってきた。多額の補助金を受け、自国開発のジェット旅客機という「国民の夢」を背負ってきたプロジェクトの挫折を将来に生かすためにも、残りの試験機を保存すべきではないのか。 【筆者の関連記事】 ◎「塩漬け」にされた国産ジェット旅客機開発、三菱重工に欠けていた視点とは ◎延期繰り返し「売り」を失ったスペースジェット、なぜ国は支援できなったのか ◎三菱重工の国産ジェット旅客機が開発中止、政治の責任を忘れてもらっては困る (杉江 弘:航空評論家、元日本航空