過激派組織「イスラム国」の支配地域に隣接するトルコ南部の国境地帯。戦闘員の動きを食い止めるため、出入国は極めて厳しく規制されている。一方で、外国人の密入国を促したり、彼らを誘拐して報酬を得ようと企てたりする者たちも暗躍している。 後藤健二さん(47)、湯川遥菜さん(42)が「イスラム国」を目指した時に通ったとされるトルコ南部キリスの国境警備所。 国境警備所のトルコ人係官によると、シリアへの出国は、トルコに入国したスタンプが押されている正規のパスポートを持つシリア人のみに認められ、トルコ人や外国人は一切出国できない。トルコ政府の決定で、例外はないという。 この係官は昨年8月からキリスで勤務しているといい、「日本人ジャーナリスト(後藤健二さん)の件は承知しているが、何者かの手引きで不法に入国した疑いが強い。どの外国人記者の出国も断っている」と話した。 トルコ人記者によると、キリス周辺には外国人