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東京五輪汚職

東京オリンピックを巡る汚職・談合事件で、大会組織委元幹部らが逮捕。祭典の裏で何が。

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五輪汚職公判で明かされた「トップ会談」 贈賄側、元首相に期待

東京オリンピック・パラリンピック組織委の理事会と評議員会の合同懇談会で、辞任を表明する森喜朗会長(当時)=東京都中央区で2021年2月12日午後3時(代表撮影)
東京オリンピック・パラリンピック組織委の理事会と評議員会の合同懇談会で、辞任を表明する森喜朗会長(当時)=東京都中央区で2021年2月12日午後3時(代表撮影)

 東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件の公判は贈賄側5企業の初公判が全て終わり、検察側の立証方針が出そろった。大会組織委員会元理事の高橋治之被告(79)=受託収賄罪で起訴=は5ルートのうち3ルートで、組織委会長だった森喜朗元首相(85)を企業側と引き合わせていた。元理事は何を狙い、会合に同席した元首相に問題はなかったのか。公判の証拠から考察した。

ステーキ店で「好感触を得た」

 「何だかんだ決めているのは森さんだから」。昨年12月に東京地裁で開かれた紳士服大手「AOKIホールディングス(HD)」の青木拡憲(ひろのり)前会長(84)の初公判。検察側は高橋元理事と前会長が話し合う場に同席した同社元幹部の供述調書を読み上げた。前会長は2017年1月、元理事から協賛金7億5000万円でスポンサーになることを打診されて快諾。調書の言葉はそれから約半年後の同年6月に元理事から前会長に向けられたもので、翌7月に東京・六本木のステーキ店で元首相、前会長、元理事らによる会談が実現した。

 関係者によると、…

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