はてなキーワード: 深井とは
ゲームさんぽが終わってしまった。いや正確にはまだ終わったわけじゃないけど、自分がYouTubeに齧り付くきっかけとなったチャンネルなので、どこか名残惜しい。
ゲームさんぽを知って、こんな「教養のお裾分け」をしてくれるものが転がっているという事に驚き、それからYouTubeで似たようなチャンネルを探し回っていた。しかし素直に「教育」とか「教養」のジャンルを検索しても、出てくるのは中田のあっちゃんかDaiGoか、あるいはアフィリエイトのにおいのするチャンネルで、ちょっと違うなぁという感じ。とりあえず興味のあるものを片っ端から再生して、関連動画にサジェストされるものを集めて回った。
良い機会だと思って、その中から特に気に入ったものをリストアップしてみた。選出の目安は次のとおり。
・参考文献が明示されていること
(今回はよびのりたくみさんのような、机と椅子に座ってガチで観るべきものは除かせて頂く)
また、最初は動画へのリンクも載せていたのだが、リンクが多すぎてはてなにスパム扱いされたためか、投稿できなかった。
そのため大変恐縮ながらリンクは無効化した。気になったら各自でYouTube検索して欲しい。
東大の生物学系専門家集団による動植物の解説チャンネル。ゲームさんぽをきっかけに作られたというだけあって、どうぶつの森やポケモンなどの考察動画が多め。本家livedoorのゲームさんぽにも出演あり。
専門家がはしゃいでるところが好きな人ならハマると思う。今でも十分面白いけれど、今後はゲームさんぽ系以外の企画も増えてくれると個人的には嬉しい。(自分がまだ見てないだけかもしれないけど)各自の専門分野についてガチでじっくり語るやつとか見たい。
オリジナルゆっくりキャラであるきつねさん、たぬきさんが解説する、生物学系のチャンネル。へんないきもの、という名前になっているが、身近な犬猫から魚類、昆虫、植物、古生物と、動植物ならなんでもアリ。丁寧な説明と、動物と接するときの啓発的内容もあり、子供向けとしても良いチャンネルだと思う。
科学系専門家集団「薬理凶室」に所属する怪人(専門家)たちのチャンネル。普段は立派な専門家だが、匿名の「怪人」になることで、表の立場では言えないちょっと危ないことも言える、というのがコンセプトとのこと。主な活動は雑誌(ラジオライフ)や書籍(アリエナイ理科シリーズ)が中心のようだが、Youtubeでは一般にあふれる疑似科学の解説したり、実験をする動画が多め。中心メンバーのくられ先生が化学専門ということもあり、中高生向けの化学解説シリーズ動画もあったりする。
ゆる言語学ラジオの元ネタ。歴史に詳しい深井さん、楊さんが語り手、樋口さんが聞き手となって、歴史のあれやこれやを語るラジオ。(最近は動画によって聞き手、語り手がちょいちょい変わる。)
特徴は、とにかく一つのテーマを深堀りすること。例えば鎌倉幕府の説明をする(シリーズ全12回)ために、まず前提として平安時代以前の話から始まる。最初の1~4回は律令制や藤原道長、平家の説明をして、シリーズ5回目でやっと源頼朝が登場した。ラジオというだけあってYouTubeでも視覚資料は使わず、全て語りだけになっている。とにかく長尺なので、ながら聞き推奨。
クレオパトラとマリー・アントワネットがかわいいゆっくりキャラになって歴史のあれこれを解説する。コテンラジオは歴史のど真ん中の出来事をガッツリ解説するのだが、こちらは反対に人々の生活やものの移り変わりなどに注目した内容で、少し肩の力を抜いて観ることができる。同じ中の人が以前投稿していた「旧ゆっくりモンドちゃんねる」もおすすめ。
僕は古代エジプトが好きだ。子供のころにかこさとしの絵本を読んだのをきっかけに、世界ふしぎ発見のエジプト回は欠かさず見るようになった。そして令和の今、YouTubeで古代エジプトの遺跡や文化について解説してくれているのが河江先生だ。ギザの大ピラミッドの3次元計測という一大プロジェクトを垣間見れるだけで、古代エジプト好き垂涎の的である。古代エジプトに関するオカルトが好きな人にもおすすめ。
「まいど~、ドクターキャピタルですぅ~。音楽博士やさかいに、ドクターやねん。」というあいさつでおなじみ、ギターの上手い関西弁のおっちゃんが、お気に入りのJ-Popの曲を解説してくれるチャンネル。一通り解説した後、最後はその曲をギターの弾き語りで歌ってくれるので見応えあり。
自分は音楽理論に全然詳しくないのだが、実際に弾き語りを見せられて「どや、このコード、ちょっと○○な感じするやろ~」って言われると、いつも「する!する!」って思って見てしまう。
絵画に詳しい山田五郎さんによる美術のチャンネル。ワダ(25)さんからの質問をもとに、各回に1人の画家にスポットを当てて、その半生を解説するというスタイル。自分は絵画を楽しめる素養が無いと思っていたけど、画家の人生はうんちくとしてものすごく楽しめている。モロに影響を受けて、BSの五郎さんの番組も見てるし、去年の印象派展にも行った。
雑誌のWIREDの日本語版YouTubeチャンネル。動画ごとに色んな専門家が出てくるので、ゲームさんぽと同じくらいジャンルは広め。専門家がTwitterからの質問に答える「Tech Support」、一つのテーマに対して子供向け〜同じ専門家向けに説明のレベルを変えていく「5 Levels」なんかがある。僕は寿司職人と葬儀師の動画が好き。
霊夢と魔理沙が、倒産したり不祥事を起こしたりした「しくじり企業」についてゆっくり解説するチャンネル。中の人が係長だからカカチャンネルという名前らしい。知らんけど。
このチャンネルを見始めてから、自分でも企業の調査報告書をちょいちょい見てみるようになった。ミートホープとか聞いて「そういえばそんなのあったなあ」と思って開いてみたら、あれってマジで肉を水増し(肉に注射器で水入れてた)っていうので驚き。
これは説明不要かも。自分もメンバーシップに加入している。最近、のれん分けから始まった生態学、哲学、天文学、書道、音楽、民俗学のゆる○○学ラジオもそれぞれ面白いので、その他ジャンルとした。
僕が思うに、彼らは動画のクオリティだけでなく、コミュニティづくりも上手い。彼らのメンバーシップコミュニティにの中で、いろんな人が勝手に創作活動を始めており、ラジオ以外のプロジェクトも複数動いている模様。このままフォロワーが増え続ければ、彼らの「ゆる○○学ラジオ」のフォーマットも、ゲームさんぽに続く新しいジャンルのひとつになるかもしれない。
ゲームさんぽはYoutube教養コンテンツ界隈の巨塔だった。専門家と一緒にゲームをして、気になったものを解説してもらうというフォーマットを確立し、他のYoutubeチャンネルでもゲームさんぽスタイルの動画を投稿する人たちが現れ始めた。
僕は書籍化プロジェクトのときに真っ先に投げ銭して、寄進表に自分の名前が載ったのは今でも誇りである。いいださん、ますださんの退職は大変残念ではあるが、いいださんは個人で次の活動を企画されているとのことだし、またゲームさんぽのフォーマットを引き継いで面白いことをする人は今後も現れると思っている。それに一人のファンとして、今でも名越先生のDetroit Become Human解説の続きを待っている。
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というわけで、まだまだ発掘し足りないから、みんなも好きなYoutubeの教養系チャンネルを教えておくれよ~(∩´∀`)∩
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追記:
いつの間にやらこんなに伸びてた。みんなありがとう。自分も知らないチャンネルたくさん教えてくれたから、これを書いて良かったよ。こういうの発掘するのもすごく楽しいから。
あと、本当に良いチャンネルだと思ったなら、この投稿に反応するだけじゃなくて、ちゃんとチャンネル登録といいねをしに行こう。それじゃあね~(・∀・)ノシ
鍋に入れられたじゃが芋の皮が剥けるように。
あるいはエビの色が変わるように。
まさにあの沸騰し切ったスタンドにいた僕は
晒されていた。
ゴール裏では毎度痛いほど思い知る。
自分が何者なのか。
誰といても、何を叫んでいても、結局いつも自分自身と向き合うハメになる。
ずっと昔の話。
でもコンサドーレはどうしようもなく弱かった。
最下位も連敗も勝点の話も全部嘘じゃなくまだ心の中にある。もちんろんインターネットや本の中にも。HDDからは消した。
クラブがなくなるかもしれない。そんな話もあった。
クラブの有り様を教えてくれると同時に、号令を出した。
「みんなで強くなっていこう」
クラブを自分たちが強くしていくという思いで、まだそこに無いものに希望を持って応援して欲しい。
これが福音なのか世迷言なのか、疑う時間も許されないまま、次々と花火は上がった。
数えきれないほどの素晴らしい選手がやってきて、コンサドーレは偉大な選手たちを文脈に取り込みながら、階段を登っていった。思っていたよりもずっと速いスピードで。
「みんなで強くなっていこう」
僕らは、僕自身は強くなれたのだろうか。
同点ゴールが決まるその瞬間まで、今を含め永遠とも感じられる「負けている時間」が怖くて辛くてたまらないのだ。
それは勝ちたいと思うほど強く跳ね返り、かき消そうと声を出すほどピッチが遠い。
時計に目をやる回数も増える。
前半途中でビールはもう無い。
10.26の話。
後半、同点。
ビルドアップは狙われ、追いやられ、ピッチの半分よりこちらにボールが来ない。
また意識が遠のいていくのを感じた。
88分。
やっぱりダメか…武蔵のトラップが収まらなかった時、いやもっと前から、タイトルとはそうか、もっともっと何か…
ずっと余計なことを考えていたように思う。
最後のチャントが歌われ、リバウンドメンタリティと呼ぶものなのかスタンドの熱は上がっている。
空中にボールが出た瞬間、ポッカリとゴール前。頭ひとつ。誰か。入った。深井だ…!!
クラブの持つ長い長い文脈を辿っていくと、意味があると思えてくる点と点が見つかる。チームが苦しい時、希望を持たせてくれたユース達、怪我、決勝…
朝から視点も趣向も違う人間の様々な念が交錯していた埼玉スタジアムのスタンドで、赤黒こそが人生だと歌う集団が、その細胞からゴールを喜んでいる。
選手がかつてないほどスタンドを煽り、それに応えるように声を張り上げた時、全ての感情が自分だけのものであり、今宝物のような幸福に包まれていることを実感した。
「こんなことって無いよなぁ」
花火は上がらず、
タイトルは取れなかった。
あれから1週間。
当たり前のようにリーグ戦があり(当たり前のように勝ち!)間も無くシーズンが終わる。あれからというもの、少し騒がしい札幌と北海道、コンサドーレについて考えている。
大きな感動に感謝している。でもあの日のことじゃない。ずっと前から今日までのことに。
電車で、工事現場で、コンビニで、学校で、新川通りで、会社で、駅前で、大通り公園で、
ファイナリストとして胸を張って1週間暮らしていた人たちがいる。
そんな奴がいるなんて誰も思いもしないだろうけど。
そんな日が来るなんて思っていなかった。
あのひりついた感覚が、日灼け跡に残ってる。
もう1度感じたいし、もうあんな思いは嫌だ。
90分で終わらせたい。けど120分でもいい。
目を逸らすことはもうない。ないと思う。
今すぐ札幌ドームで、
刊行中の「天冥の標」、めちゃくちゃスケールのデカい人類年代記です。「導きの星」の5倍くらい(感覚)。巻ごとに世紀がかわる仕様ですから壮大。これがねえ、ガワを見るとすげえおもしろそうだし、実際おもしろいっちゃーおもしろいですけど………なんかこう「あともう一歩欲しいなー」感がこびりついて離れない。こんなにも壮大な作品舞台なのに、壮大なスケールで描かれた書割のように見える瞬間があって、この感じはいったいなんだろなーってずっと疑問に思ってました。
連接小惑星に人工重力を発生させてその上に首都がある宇宙国家とか、地球上のあらゆる生物を生きたままサンプル保管している巨大宇宙船とか、宇宙空間でも死なない種族がつくった脅威の軍艦とか……あんまこう、実感として想起されない。へーって思うくらい。イゼルローンの難攻不落な印象であるとか、地球とはあまりにも異質な惑星フェアリィの土壌とか、そういう圧倒的生々しさ、存在感に欠けているのが「天冥の標」における大きな泣き所であるように感じます。
いまのところ出色は4巻。SFにおける未踏の地へのアチーブメントが本当にすごい。このテの設定はむしろエロゲーで使い古されたシチュなんですが、そんなエロゲ設定を本家SF作家がSFにしてしまったのが面白い。本当に素晴らしい仕事だと感じました。シリーズ全体の印象でもこの巻は群を抜いています。おそらく圧倒的にキャラクター小説しているせいなんだと思います。キャラクターが動くことによって舞台装置が説明され、読者の目線もまたそちらのほうに向かうというのがうまく働いているように見受けられました。
イゼルローンの存在感とは、巧拙さまざまな将官が攻略をこころみては散ってゆく描写に基づいてますし、惑星フェアリィの不気味さも、謎空間にとらわれ苦悶する深井中尉や、超理不尽に片腕をうしなう従軍記者といったキャラクタの立ちふるまいによります。キャラクタの存在は、キャラクタ小説以上にSFでこそ必要不可欠であると感じます。
こうしてみると、「天冥の標」が慢性的に欠いている要素とは、銀英におけるヤンやラインハルト、雪風における深井零やブッカー少佐、すなわち「読者が感情移入してくれる魅力的なキャラクタ」ではないかと思うのです。ノルルスカインは味わい深い造形だが脇役すぎる。クロニクルの辛い所でしょうねー……。魅力的なキャラが動きまわって舞台に彩りが添えられることが少ないせいか、どうにも世界観が書割的に見えてしまう。ほぼ名前が出ただけの黒色中国やサンタクルス・クリオーリョ、イスラム巡礼艦隊などの勢力に至ってはまず何者なのかもよくわからんし、7巻にてアインが喪失を嘆いているシーン、本来ならものすごいカタルシスが生まれるはずなのに、感情移入がないのでそんなにパッとしなかった。まあ意味は分かるけど…っていう。うーん。
ところで小川一水作品の暫定第一位はまずまちがいなく「時砂の王」だと思います。遠未来と弥生時代がリンクしてゆく物語で、著者いわく「もともと中編にする予定だったのが長編サイズになった」という話。全体的にすっきりした流れでムダがまるでない。よくある舞台設定なんですけども、Oも卑弥呼もものすごい心に残っていて、俺大好きです。「あと一歩」感なんてまるで無くて、すべてが完璧に見える。次点は「老ヴォールの惑星」かなー。中編。やはり余分な要素をこそぎ落としたシャープさがあります。どうも小川一水がもっとも面白くなる文章量って、中編くらいじゃね? って気がしてなりません。