何がオブジェクトか? 「第1回:オブジェクト指向、再考」では、オブジェクトについて、概念的な説明を試み、C++による簡単な定義例で雰囲気をつかんでもらいました。ただ、オブジェクト指向には実にいろいろな考え方があり、「○○は△△だ」とすっきり断言できない事情があります。 オブジェクト指向の世界の大御所的な存在に「Smalltalk」があります。Smalltalkは1980年代のオブジェクト指向ムーブメントのきっかけを作った言語システムであり、現在もVisualWorksやSqueakなどの多くの環境で触れることができます。このSmalltalkでは、整数や真偽値、条件分岐や繰り返しに用いるブロックまで、ほぼあらゆるものがオブジェクトです。 最近人気の高いRubyは国産のオブジェクト指向言語で、その対抗馬としてよく比較される言語にPython(パイソン)があります。これらはインタプリタで動作す