京都大学大学院農学研究科の宋和慶盛助教らと村田製作所、BioSerenTach(バイオセレンタック、京都市中京区)は、脂肪を燃料とするバイオ電池を開発した。脂質を加水分解する酵素リパーゼが入った極小の針を搭載し、脂肪の加水分解で生成するグリセロールを燃料とする。試作パッチを作製し、牛肉の脂肪分から出力0・1ミリワットで発電できると実証した。 バイオ電池は酸化還元酵素の触媒反応を利用し、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。燃料を参加する酵素を負極に、酸素を還元する酵素を正極に付けて電気を取り出す。今回は極小の針で脂肪分解酵素リパーゼを脂肪に注入して加水分解しグリセロールを生成後に、針からグリセロールを取り込み燃料として発電する仕組みとした。 今回は牛肉の脂肪を燃料に発電したが、将来はヒトの脂肪を使った安全な稼働の確立に取り組み医療分野への応用を目指す。利用する酵素を変更すれば脂肪以外の
