痴漢の加害者と聞くと、どんなイメージを持つだろうか? 女性に相手にされない寂しい男、性欲をコントロールできない男、そんなイメージは全て間違いだと、『男が痴漢になる理由』の著者・斉藤章佳さんは言う。 東京・大田区の大森榎本クリニックで12年間に渡り痴漢や性犯罪の加害者の治療にあたっている、精神保健福祉士・社会福祉士の斉藤さんに話を聞いた。 この記事の画像(5枚) ーー今回この本を書いたきっかけは何だったんですか? 痴漢に限らず性犯罪に関して世間で共有されている「加害者像」と「被害者像」があります。被害者像は化粧が派手で服やスカートの露出度が高くて、男性の加害者像は、モテなくて性欲を持て余しているとか、オタクだとか偏ったイメージがあって、実はこの偏ったイメージによって当事者たちは苦しんでいます。実際に治療に来る痴漢の加害者の方たちは、4大卒で、妻子がいて、サラリーマンが半数を占めるんです。 性