1598年、オランダはバンテン王国によってバンテンに商館を設置することを許可され、さらに東方貿易を一元化するため、1602年、「オランダ東インド会社」(Vereenigde Oostindische Compagnie、以下VOCと略す)を設立、1609年には、この商館における活動を統括する「東インド総督」を置いた。 しかし、VOCは、バンテンでは王国に警戒されて思うような交易上の成果をあげることができなかったため、1619年、バンテン東方に位置するジャヤカルタ(現在のジャカルタ)に新たに商館を設置、この地を「バタヴィア」と改めて、オランダ東方貿易の拠点として、都市建設をすすめていった。VOCはその後、マルク諸島での香料独占をはかるため、アンボン島でのポルトガル人排除、バンダ諸島征服などによって、貿易独占の達成に成功した。 このようにVOCは、当初、港と商館を中心とする交易独占によって利益