とり・みき マンガ家 熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。 この著者の記事を見る
きし・ひろゆき/1962年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。経済財政政策担当大臣、総務大臣などの政務秘書官を務めた。現在、エイベックス顧問のほか、総合格闘技団体RIZINの運営などにも携わる。 岸博幸のクリエイティブ国富論 メディアや文化などソフトパワーを総称する「クリエイティブ産業」なる新概念が注目を集めている。その正しい捉え方と実践法を経済政策の論客が説く。 バックナンバー一覧 政府の肝いりで設立された出版デジタル機構が、電子出版の取次大手ビットウェイを買収しました。それを大きく報道した5月30日の日経の記事を読むと、電子出版の普及に向けた前向きな動きのように見えますが、事実は正反対ではないでしょうか。 電子出版のビジネスの実態 結論から先に言えば、今回の出版デジタル機構によるビットウェイの買収は、多額の公的資金など政府の過剰支援によるJAL再生が航空産業の競
アマゾンの電子書籍端末「Kindle(キンドル)」の出荷が、いよいよ日本でも開始された。既に「電子書籍としての」Kindleは発売されており、日本国内でもiPhone/iPad用アプリなどを通じて読むことができるが、やはり端末の発売は普及にとって大きな契機となるだろう。そうなると気になるのが、Kindleを通じて電子書籍を自費出版(個人出版)できる仕組み「Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)」である。文字通り出版社などを通さず、個人でも直接アマゾン上で電子書籍を販売できるというサービスであり、Kindleが普及すれば個人でベストセラーを生み出すなどということも夢ではない。 とはいえ実際に経験してみなければ、それがどこまで手軽なのか、あるいは夢物語なのか分からない。そこで筆者も実験として、KDPを使って『3Dプリンタの社会的影響を考える』という本を出版してみた。ごく個人的な体験談
ハマザキカクの著者の実に9割以上の方々が、私が編集者として処女作を世に送り出しています。類書、先行書がない前代未聞の究極本を作ることに編集者として、最大のやりがいを感じている私は、まだ無名の方がライフワークとして人知れず、陰でひっそりと勤しんでいる珍研究・珍コレクションを探し当てては、それを本にしています。 本を書く事となるとは思ってもみなかった人にお願いするので、あまりに奇想天外な質問を受ける事もあれば、基礎的な事を一から説明しなければいけない事も少なくありません。そこで今回のハマザキ書クでは、私が本を書いた事がない人に最初の打ち合わせで必ずお伝えしている、「やってはいけない事」、「やるべき事」を列挙したいと思います。またこれから新しく出会う著者の皆様にもこの記事を読んで貰えれば話が早いですし、他の出版社の編集者と一緒にデビュー作を書く事となる新人著者の皆様も参考にして頂ければ幸いです。
本の出版に幕=今後は電子版のみ−ブリタニカ百科事典 本の出版に幕=今後は電子版のみ−ブリタニカ百科事典 【ニューヨーク時事】百科事典の代名詞として世界で240年余りにわたり親しまれてきた英語の「ブリタニカ百科事典」が、現行の2010年版を最後に、本としての出版に幕を下ろす。編集・販売元のエンサイクロペディア・ブリタニカ社(本社シカゴ)が13日までにホームページで公表した。インターネットや電子書籍の普及が背景にあるとみられ、今後はオンライン版やコンピューターソフト版でサービスを継続する。 実物の百科事典は近年、ネット上で無料で最新情報を調べられる「ウィキペディア」や「グーグル」の普及で、需要が頭打ちとなっていたもようだ。ウィキペディア(英語版)の「ブリタニカ百科事典」の項目には13日、本としての発行停止の情報が早速追加された。(2012/03/14-11:56)
ここ10年ぐらいの出版界において、大きな問題は「ブックオフ」(新古本流通)と「電子書籍」だろう。特にブックオフの問題は、出版と出版流通ビジネスの根幹を否定する深刻な問題である。 ブックオフは出版業界にとって異物である。本の流通を扱いながら、既存の出版業界にはなんの利益も与えずに、むしろ売り上げを奪う吸血虫のような存在である。繁栄するこの異物は何者なのであろうか。時代の変革期には往々にして、過去の体制を崩す異物に未来の体制を築くヒントが秘められていることがある。まずその本質を見極めなければならない。 「本は捨てられない」から生まれたビジネス そもそも新刊が古本として流通しはじめたのは、80年代バブルの末期頃、ホームレスたちが始めた「雑誌の最新号を集めて駅で売る」というところからである。それまでも、電車の棚に置かれた雑誌や駅ホームのゴミ箱に置かれていた雑誌を拾うというようなことはありがちだった
posted by 仲俣暁生(マガジン航) 「憂鬱な e-Book の夜明け (仮) アトムとビットのメディア考現学」という電子書籍を上梓されたKazuya Yasui(夜鷹)さんにご寄稿いただいた、「電書メランコリーの蚊帳の外で」という文章を「読み物」コーナーに公開しました。私はこの文章を読んで、ここ数年、自分のなかでずっとすっきりしなかったことが、ストンと腑に落ちる思いがしました。 Yasuiさんは、「文化」としての出版と「商行為」としての出版は全くの別物である、とした上でこう書いています。 「出版」の原義が「世に出して知らしめること」であるのは、英語の “publish” が “public” からの派生語であることを考えても明らかで、本来そこに商行為の匂いは一切含まれない。同様に「文化」を表す “culture” は “cultivate” からの派生語だ。原義の「土地を耕して耕作
角川書店、アスキー・メディアワークス、エンターブレイン、角川学芸出版、富士見書房、メディアファクトリーなどのグループ傘下の全出版社が契約を締結した。契約では、アマゾンが今後日本で発売するキンドル上で、グループ傘下の出版社が提供する電子コンテンツを販売するほか、同サービスが対応しているPCや各種スマートフォンなどに配信する。「価格決定権」はアマゾン側が持つ。両社は、約1年にわたり交渉を続けていた。 大手出版社で契約したのは同グループが初めてとなる。
> で、話題になったのは、古い雑誌をiPadで読めるようにして、ラウンジのようなところでお客に利用させていたって話だ。「デジタル雑誌閲覧サービス」というのかな? これについて日本雑誌協会がこのサービスの中止などを申し入れて、TSUTAYAがそれを受け入れたということだ。 出版と新聞の業界紙『文化通信』 < http://www.bunkanews.jp/ > によれば、 日本雑誌協会は12月21日、東京・千代田区の雑誌会館で12月理事会・例会を開催し、代官山蔦屋書店での「デジタル雑誌閲覧サービス」についての経緯が報告された。 12月1日の同書店内覧会で、サービスが著作権法の違法行為に当たるとの連絡が雑協に寄せられたことから、著作権委員会で協議し、編集員会での確認を経て、12月8日にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を訪れ、サービスの中止、経緯、蔵書の種類、配信雑誌の報告など内容と
Amazon Kindle Storeで英語文章の電子出版をしてみました。 内容としては、日本語で書いた「人生の全てはTCP/IPに学んだ」というブログ記事を英訳したものであり、非常に短いものです。 All I Really Need to Know I Learned from TCP/IP [Kindle Edition] 価格は99セント、1ドル82円だと思うと約82円です(日本から買う場合は+2ドルの価格になります)。 本当は無料でもよかったのですがAmazon DTPを使う場合、0.99ドルが最安値でした。 ブログ記事単体に対して、この価格が高いと思うか安いと思うかは賛否両論がありそうです。 よっちゃんいかが何個買えるかとか、チロルチョコだといくつかとか、いやいやスタバのコーヒーの何分の一だよとか、何と比較するかで感想も変わるでしょう。 電子出版の作業自体は非常に簡単でした。 A
電子書籍元年と何かと騒がしかった2010年、その締めくくりは電子書籍ではなくオンデマンドブックサービスだった。 三省堂書店が米国On Demand Books社の提供するオンデマンド印刷製本機であるエスプレッソ・ブック・マシン(EBM)を店舗に導入するというニュースが入ったのは8月の上旬。 EBMを最初に導入する同業者はどこになるか、興味をもって見守っていた僕は驚きとともにそのニュースを読んだ。 Espresso Book Machine 僕がエスプレッソ・ブック・マシン(EBM)という、洒落た名前のオンデマンド印刷・製本機の存在をWEBのニュースで読んだのは確か2008年のこと。割合にコンパクトな機械で、公共の施設等に設置可能だという。オーストラリアの書店が同年これを導入しているが、僕は(間抜けなことに)日本では出版系の印刷屋がこれを導入するものと思い込んでいた。 EBMの初号機は200
松田未来 5/26コミティア148 N-27a "TEAM Firebird" @macchiMC72 某所の記事で、サンデーがついに65万部をきったという事を知る。確か自分が世話になっていたころは100万部いってた筈なんだけど…。それより元担当が編集長になってた事に驚きましたよ(^^; 松田未来 5/26コミティア148 N-27a "TEAM Firebird" @macchiMC72 サンデー凋落の原因は新人育成のサイクルを自分で断ち切ったことだと思う。丁度自分が増刊での連載を獲得した前後から、増刊連載作品の単行本化をしない方針に変わった。 松田未来 5/26コミティア148 N-27a "TEAM Firebird" @macchiMC72 これは新人の作家にとってとてつもないダメージであると同時に、これから漫画家を目指そうと言う志望者に対しての最悪のメッセージだったと思う。月刊誌
鈴木みそ @MisoSuzuki 講談社から単行本を二冊出しているが「デジタル的利用許諾契約書」というものが送られて来た。どちらも印税15%を一方的に印字して、全ての所有権は乙(講談社)に帰属する。とかいてある。「実際の電子書籍の発売は、まだ決まっていませんが」とある。まず話し合いがあるんじゃないんだ? 鈴木みそ @MisoSuzuki 今までのように、本が出た後に契約書を送って来ることが正しいとは思わないが、まだ出る予定もない電子本の契約書を一方的に送りつけて来るとは驚いた。だいたい原作の先生とのバランスはどうなっているのか。 池田信夫 @ikedanob これOKしちゃだめ。出版社には何の権利もないんだから。 RT @masanork: RT @MisoSuzuki: 講談社から「デジタル的利用許諾契約書」というものが送られて来た。どちらも印税15%を一方的に印字して、全ての所有権は乙
小城武彦・丸善社長 書店の丸善を中核とするCHIグループは11月をめどに、親会社の大日本印刷と共に国内最大級の電子書店を開設する。紙の本のライバルと言える電子書籍を、紙の書店が販売する狙いとは。同グループと丸善の社長を兼務する小城武彦氏=写真=に聞いた。(多葉田聡) CHIグループと大日本印刷は各出版社の協力を取り付け、電子化可能な書籍約10万点を確保した。インターネットのサイトを通して、iPadなどの端末に電子書籍を販売する。 紙の本が売れなくなるとの懸念もある中、電子書籍事業に参入する理由について、「書店の使命は知を提供すること。媒体を紙に限定する理由はない」と説明する。「紙と電子が互いに食い合っても面白くない。市場全体を拡大するため、両者のハイブリッド(混合)モデルを作りたい」 大日本印刷の傘下には丸善のほか、ジュンク堂、文教堂などの書店や通販のオンライン書店もある。それらと連携する
前回「『電子書籍の衝撃』の衝撃――まだ全員が分水嶺」で、iPadやKindleがもたらす電子書籍という新しいプラットフォームが、出版業界にとって大きな転換になるという話をしました。 今回のテーマを当初は、「この電子書籍をめぐる各々の関係者の視点からSWOT分析を……」と思っていたのですが、改めて出版ビジネスを数字の面から掘り起こしたら、面白い発見がありました(!)。というわけで、今回は出版ビジネスにおける損益分岐点を考えてみたいと思います。 出版は儲かるの? まず、出版ビジネスの利益構造を見てみましょう。例えば、本の売上に対するコストの比率を示したものが図1です。ご覧の通り、皆さんが1000円の本を本屋で買うと、出版社にはその70%の700円が売上として入ります。この時出版社には、売上から著者印税(一般的に売上の10%)、制作費(デザインやDTPなど)、印刷費、宣伝や倉庫の出し入れなどの販
【出版】iPad登場で電子書籍、価格上昇の怪2010年5月10日 筆者 植村八潮 米国の電子読書端末ブームが白熱化してきた。ソニーリーダーやアマゾン・キンドルによる市場拡大に乗じて、新規参入が続いている。1月に米国で開催されたCES(コンシューマーエレクトロニクス・ショー)は、携帯端末の試作機展示や新製品発表のラッシュで、その数は40とも50とも言われている。 群雄割拠する市場の中でも、米国アップルの携帯端末「iPad(アイパッド)」が本命視されてきた。アップルの発表によると、4月3日の発売初日に30万台以上が販売され、電子書籍はiPad経由だけで25万冊以上売れたという。 購入をめざして徹夜で並ぶ熱狂的ユーザーの姿をネットやニュースメディアが伝えてきた。待ちきれないように店先で使用を始める人たちは、嬉々としてゲームを楽しむ人の姿と重なって見える。ギーク(オタク)とまで呼ばれるファンの存在
2010年05月09日11:30 カテゴリネット 電子書籍は一体誰が恐れているのか 2 電子書籍について考えている。今回は、本を出す著者側に立って考えてみたい。とはいっても僕は文芸作家ではないので、自分が知っているPC・IT系出版社の話になってしまう。その辺をあらかじめお含み置きいただきたい。 今、書籍の出版は、モノカキにとっても非常に敷居の高いものとなっている。なかなか本を出させてくれないのだ。 もちろん、書けば書くだけ飛ぶように売れるような人は別だが、僕のようにこれまであまり書籍を出していない著者は、敬遠される。とはいっても、これでも過去に20冊ぐらいは出しており、中には5万部も売れたものがあるので、一応技術系のモノカキとしては優良な書き手だと思うのだが。 なぜ本を出させてくれないかというと、今出版は大不況のさなかであり、編集者がうんといっても営業がダメ出しするのである。 例えば僕と津
「電子書籍の開放を阻むべきではない」という佐々木俊尚氏の文章 (CNET Japan, 4/14)は、この国のジャーナリストとして稀な勇気ある提言で、ただの正論と(いうのも変だが)みるべきではない。共感する人は、Twitterなど様々な手段を使って、腰の座らない出版業界に読者=消費者の正論を届ける努力をする価値がある。彼らは読者とかなり遠いところで疑心暗鬼に陥ってしまっている。日本の出版の歴史において、いまが決定的な瞬間だ。出版業界は変わるべきだし、そのマインドセット以外に変われない理由はないと思う。 日本の10年間の電子経験:「携帯」の栄光と「一般」の悲惨 佐々木氏は、この10年間の出版業界の取組みを「1999年以降、ほとんど進んでいない」と総括し、問題が「電子書籍の流通・購読システムにあったことは明らか」としている。マンガとポルノを携帯に流して400億もの売上を上げているところをみても
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