地球上のどこでも自分の正確な位置がわかる「全地球測位システム」(GPS)。カーナビから携帯電話、腕時計まで、さまざまなもので使われ、いまや私たちの生活にとって欠かせない存在となった。 GPSは、地球のまわりに24機の人工衛星を配備することで、その機能を実現している。そのため、地球上や地球周辺の宇宙空間では使えるものの、地球から遠く離れた深宇宙では、GPSの信号が届かなくなるため使うことができない。 そこで米国航空宇宙局(NASA)は、太陽系内はもちろん、この銀河系の中ならどこでも探査機や宇宙船の正確な位置を知ることができる、「全銀河系測位システム」の開発に挑んでいる。そして2018年1月12日、その実証実験に成功したと明らかにした。 今回の実証実験を行った望遠鏡「NICER」。国際宇宙ステーションに設置されている (C) NASA's Goddard Space Flight Center
三菱重工業(MHI)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月19日、準天頂衛星「みちびき3号機」を搭載したH-IIAロケット35号機の打ち上げを実施。ロケットは正常に飛行を続け、打ち上げの約28分37秒後、衛星を分離した。衛星は太陽電池パドルの展開まで確認できており、状態は健全だという。 H-IIAロケットの打ち上げ成功はこれで29機連続。これまでの全35機中、成功は34機で(失敗は2003年11月の6号機のみ)、成功率は97.14%となった。増強型であるH-IIBロケットも合わせると、連続成功は35機、成功率は97.56%。 記者会見において、MHIの阿部直彦防衛・宇宙セグメント長は、「機体確認のため1週間延期しての打ち上げとなったが、無事衛星を所定の軌道に投入できて安堵している」とコメント。「この後も短いインターバルで打ち上げが続く。引き続き安定的な打ち上げを提供できるよう、細心の注意
三菱重工業(MHI)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月12日、準天頂衛星システムを構成する3機目の衛星となる「みちびき3号機」の打ち上げを実施する。みちびき3号機には、どんな役割があるのか。本記事では、搭載する衛星と、打ち上げに使うH-IIAロケット35号機について、改めて説明しておこう。 準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)は、衛星測位システムの一種である。衛星測位システムとしては、GPSが最もお馴染みだろう。自動車のカーナビや、スマートフォンの機能として、普段から利用している人も多いはずだ。人気ゲーム「ポケモンGO」なども、このGPSによる測位機能がなければ成立しない。 衛星測位の原理について、ここで詳しく説明はしないが、3次元座標と時刻という4つのパラメータを計算で求めるため、最低4機の衛星からの信号を受信する必要がある。こ
ガリレオやGPSなどの衛星航法システムは、細かい違いはあっても、基本的には同じ仕組みを使っている。 まず正確な時刻がわかる時計と、自分の位置を正確に知れる装置を搭載した人工衛星をたくさん打ち上げる。それぞれの衛星は、その時刻と位置の情報を電波に乗せて、信号として地上に送信、その電波をスマートフォンやカーナビが受信する。それら端末は、届いた信号の情報をもとに、衛星から電波が発信された時刻と、端末に届いた時刻から、衛星と自分との距離を計算する。 これを同時に4機の衛星を対象に行い、それぞれとの距離を求める。すると、その4つの距離がひとつに交わる点を導き出すことができる。そここそが、自分のいる位置となる。 こう書くと相当複雑なことをやっているように思えるが、実際私たちがカーナビを見ながら車を走らせたり、スマートフォンでポケモンGOを遊んでいる裏では、その端末に搭載されたコンピューターが涼しい顔で
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く