劣悪な生活環境のテントで暮らす被災者たち=イタリア中部ペスカラ・デル・トロントで2016年8月29日、福島良典撮影 290人以上の死者を出したマグニチュード(M)6.2のイタリア中部地震の発生から31日で1週間を迎える。故郷ががれきの山と化した被災者たちは、将来の復興や帰還が見通せない中、劣悪な生活環境のテント村で不安な日々を送っている。【ペスカラ・デル・トロント(イタリア中部)で福島良典】 10人が犠牲になった被災地ペスカラ・デル・トロント。地震で崩落した岩が残る道路の脇に青色のテントが並ぶ。入居しているのは3人の子どもを含む被災者62人。ボランティアが交代で食事などの支援をしている。 夫と息子2人の一家4人で避難したアレッサンドラさん(45)は地震で左足首を骨折し、車椅子の暮らし。地震発生の約16時間後に救出されたジョルジャさん(4)と、妹をかばうようにして亡くなったジュリアさん(8)