平昌五輪・第4日の12日の男子モーグルは決勝で、原大智(日大)がメダルを懸けて6人が滑った3回目に82.19点で3位となり、銅メダルを獲得した。 新たな歴史の一ページを刻むには、これぐらいの勢いが必要なのだろう。今大会の日本選手団第1号、そして日本男子モーグル界初のメダルを勝ち取った原は、世界の注目が集まる五輪の決勝の最後の滑走を前にしても、重圧とは無縁だった。「失敗する気がしなかった。本当に楽しくて、早く滑りたいとしか思っていなかった」 この日は、「顔を上げることしか考えなかった。余計なことは考えたくなかった」と思い切りよく滑り、1回目から会心の滑りを連発した。得意のターンに加え、苦手のエアも、第1エアは軸をずらして2回転する「コーク720」、第2エアは後方宙返りの「バックフリップ」に、板をつかむ「グラブ」の動作をしっかり入れた安定した実施で審判にアピール。最後の滑走者となった3回目もミ