そう、ぼくが生まれて、 ちょっと生活が楽になったのかなんかわかんないけど、 ローン組んで家を建てたんじゃないのかなぁ。 でも、小学校出て、中学校に通うころには、 もうまわりじゅう家だらけ。 こんな田舎でも道路が舗装されちゃって、 メダカがいたような小川が コンクリートのU字溝に変わっていったりとか。 で、その中で、なにが失われて、 なにが失われてないかっていうことを、 ぼくはやっぱり中学生なりに感じてて。 それはつまり、新しくなっていくこと、 きれいになっていくことっていうのが 必ずしもいいことじゃない。