菅直人首相は衆参両院での所信表明で、「環太平洋戦略的経済連携協定」(TPP)への参加(加盟)を検討すると表明しました。他の閣僚も相次いで加盟への積極姿勢を答弁などで示しています。TPPとは――。 TPPには、加盟国のシンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリに加え、米国、カナダ、オーストラリア、ペルーなどアジア太平洋経済協力会議(APEC)傘下の国が加盟または今後の加盟の検討を表明。アジア・太平洋の10カ国以上が加盟する広大な自由貿易協定(FTA)になろうとしています。 “2国間”超え これまで日本と他国とのFTAなどは、各国との2国間交渉と国会での承認を経て締結されてきました。TPPに加盟すれば、今後、全加盟国との貿易自由化が成立してしまうことになります。 TPPについては、農産物を含め「例外品目がなく100%自由化を実現する」、「自由化レベルが高く、極めて包括的」(石川幸一・亜細亜