恒例のエントリー。本稿では今年出版された書籍ではなく、前年の同エントリー以降に読んだ書籍の中から10冊を取り上げます。 以下、順不同で。 北尾早霧、砂川武貴、山田知明『定量的マクロ経済学と数値計算』 定量的マクロ経済学と数値計算 作者:北尾 早霧,砂川 武貴,山田 知明日本評論社Amazon 2024年6月刊。マクロ計量モデルによるシミュレーションを、主としてベルマン方程式と動的計画法により行う。前半は数値計算手法を整理し、後半はビューリー・モデル、世代重複モデル、NKモデル、クルセル・スミス・モデル等、実用的なテーマを取り上げる。コードは別途GitHubで提供されているが、主にJuliaとMATLABを使用。カリブレーションとコーディングに関する説明は最小限。 試みに、第3章の構造推定に関するモデル(シミュレーション部分は簡素化)と第6章の世代重複モデル(年齢構成一定)をRへ移植し動かし