県立紀伊風土記の丘(和歌山市岩橋)が行った岩橋千塚古墳群前山A58号墳発掘調査で、これまで円墳とされていた同古墳が、全長約20メートルの前方後円墳だったことが分かった。墳丘から埴輪(はにわ)も見つかっており、小型の前方後円墳における埴輪による祭祀(さいし)の様子が明らかになった。29日の午前11時と午後1時に現地説明会が行われる。 紀伊風土記の丘は先月まで、岩橋前山中腹にある同古墳の発掘調査を実施。円墳とされていた同古墳の隣に方墳があり、両古墳はこれまで別々のものと思われてきたが、調査で実際には円の部分が直径14メートル、全長約20メートルの一続きの前方後円墳と判明した。 また、石室から須恵器や玉類の破片を出土。前方部の頂周辺で、円筒埴輪や馬の埴輪が長方形を囲むように埋まり、後円部の斜面には、円筒埴輪が段状に巡らされていた。小型の前方後円墳はこれまでも県内で見つかっていたが、埴輪の置き方の