絵巻物末尾、実は冒頭だった 国立歴史民俗博物館で展示2010年10月24日10時27分 「結城合戦絵詞」から。上部中央の自刃している人物は足利持氏とされる 約700年間にわたって存在した武士の虚実に光をあてた展示「武士とはなにか」が26日から、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館で開催される。15世紀半ばに関東地方で起きた合戦を題材にした絵巻物「結城合戦絵詞(ゆうきかっせんえことば)」(同館蔵、重要文化財)については「錯簡(さっかん)」と呼ばれる、場面の順序が誤っている状態だったことが判明。修復した状態で説明書きを添えて展示するという。 同館では約3年前から研究チームを立ち上げ、展示品を精査。エックス線調査などで「結城合戦絵詞」の末尾の場面が、不自然に接続された痕跡を見つけた。冒頭に張り付けるのが妥当という判断になった。この場面では、桐紋の武士が切腹している。 これをめぐって従来、歴史学と美術