建物の3次元モデルに建築情報を組み合わせて設計を進めるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)が建築業界で普及し始めた。日建設計の設計部門副代表を務める山梨知彦氏は、関連書籍や設計用のガイドライン、機能が充実した建築用3次元CADなどのツールが出そろった今こそが、BIMを始めるのに絶好のチャンスであると言う。 気づいたらBIMをやっていた 日建設計の山梨知彦氏が、CADと付き合いだしたのは、大学の建築学科で学んでいた80年代にさかのぼる。学生時代にはCADを自分でプログラミングして作ったり、日建設計に入社後も様々なCADを試行錯誤したりしながら使ってきた。 「3次元CADも90年代から使い始めました。以来、建築プロジェクトの中でのプレゼンテーションや構造設計など、どこかのプロセスには、必ず3次元ツールを使っていました。そこで、設計をすべて3次元化しようと何度か試みたのですが、