津波で流失「沿岸郷土資料足りぬ」宮城県図書館が収集仲介 津波被災地の図書館・図書室に配分される予定の地域資料=仙台市泉区の宮城県図書館 宮城県図書館(仙台市泉区)は、東日本大震災で被災した沿岸部の図書館・図書室の本格復旧に向け、不用になった町史や郡史などの地域資料の提供を呼び掛けている。地域資料の多くは非売品のため、県図書館が広く収集して仲介役となり、必要とする図書館・図書室に送る。 南三陸町や女川町など宮城県内の図書館や図書室は、震災の津波で流失するなど大きな被害を受けた。 震災から2年が過ぎ、施設や図書の寄贈を受け図書の貸し出しを再開した施設がある一方、司書らから「地域で大事な郷土資料が足りない」との声も出ていた。 県図書館は昨年秋、地域資料の再整備に向けた支援に着手した。「貸し出しも大切だが、図書館本来の業務は地域資料を収集、整理、保存すること。整備して利活用してもらってこそ図