ガイアの復讐、ジェームズ・ラブロック(著)、秋元勇巳(翻訳)、竹村 健一(翻訳) (The Revenge of Gaia: Earth's Climate Crisis & The Fate of Humanity, James Lovelock) 僕は正直いって、環境保護運動家のような人々にあまりいい印象を持っていませんでした。というのも、彼らは鯨を食べるのは可哀想だからけしからんとか、再生可能エネルギーに補助金をつぎ込んで、不安定な電源を補うために空焚きの火力発電所のバックアップが必要になりかえって環境破壊したりとか、一言でいえば、日本の社会党みたいな人が多いからです。 しかしこの本は非常に面白かったです。著者は、地球全体をひとつの生命体のようにとらえて理解しようとするガイア理論の提唱者で、極めて著名な地球物理学者です。非常に論理的で、さまざまな客観的データを用いて、現在の地球環境問