ヴェネチア・ビエンナーレでの受賞をはじめ、「世界のムナカタ」として国際的な評価を得た版画家・棟方志功(1903~1975)の生誕120年を記念した展覧会が10月6日から、東京国立近代美術館で始まります。 棟方志功ポートレート(撮影:原田忠茂) 一心不乱に版木に向かう棟方の姿は多くの人々の記憶に刻み込まれています。棟方が居住し、あるいは創作の拠点とした青森、東京、富山の三つの地域は、棟方の芸術の形成に大きな影響を与えました。棟方の生誕120年を記念し、棟方と富山、青森、東京の各地域の関わりを軸に、板画はんが(自作木版画の呼称)、倭画やまとが(自作肉筆画の呼称)、油画あぶらがといった様々な領域を横断しながら、本の装幀や挿絵、包装紙などの商業デザイン、映画・テレビ・ラジオ出演にいたるまで、時代特有の「メディア」を縦横無尽に駆け抜けた棟方の多岐にわたる活動を紹介し、棟方志功とはいかなる芸術家であた