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自閉症スペクトラム(ASD)をはじめとする発達障害やその傾向のある子どもや大人は、定型発達の子どもや大人よりも不安を抱えており、うつ症状や不安症状を合併するケースも多いと言われています。いっぽうで発達障害の特性と不安症状の違いについては専門家でも分かりにくいところがあります。発達障害と不安の関係について、児童精神科医の岡琢哉先生に詳しく解説をいただきます。 はじめに コロナウィルスの感染拡大に伴い、「不安」というフレーズを目にすることが増えたように感じます。不安自体は人間が生きていく中で当たり前に持つ感情です。しかし、普段の生活の中では意識されることはそれほど多くなかったかもしれません。なぜなら、私たちは日常の中で生じる不安に対して、ある程度簡単に対処することができていたからです。少し遠出をしてみる、美味しいものを食べてみる、誰かと話をする、そういった何気ない余暇の過ごし方も私たちの不安を
認知症医療の第一人者である医師の長谷川和夫さんが認知症になった。そして、「自分の姿を見せることで、認知症とは何か伝えたい」と、自らの認知症を公表する。家族に支えられながら講演活動を続けるが、そこには当事者としての不安、さらに家族の葛藤があった。長谷川さんとその家族の姿から、認知症を生き抜くための「手がかり」と「希望」をつむぐ。 認知症とは何かを伝えたい 認知症医療の第一人者である医師の長谷川和夫さん(90歳)には、かつての先輩医師から授かった言葉がある。 「君自身が認知症になって初めて君の研究は完成する」 そして、生涯をかけて認知症と向き合ってきた長谷川さん自らが認知症になり、2年前に公表した。 「自分の姿を見せることで、認知症とは何か、伝えたい。」(長谷川さん) 長谷川さんの認知症は「嗜銀顆粒性(しぎんかりゅうせい)認知症」で、進行が比較的緩やかだ。調子が良いときは自宅の書斎でひとり研究
認知症医療の第一人者である医師の長谷川和夫さんが認知症になった。そして、「自分の姿を見せることで、認知症とは何か伝えたい」と公表し、精力的に講演活動を行っている。人生100年時代を迎え、誰もが認知症になりうる時代。専門医としての気づきとことばには、認知症を生き抜くための「手がかり」と「希望」があった。 「本人の心の中を見たのはこれが初めて。」 認知症医療の第一人者であり、記憶力などをテストする「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発。認知症の人の尊厳を守るため、病名を痴呆から「認知症」へ変更することを提唱した長谷川さん。 長谷川さんが「認知症に対する研究、診療っていうのは何がなんでも続けるぞと思った。」と強く誓ったきっかけが、主治医を務めていた患者、岩切健さんだ。 健さんは50代でアルツハイマー病を発症し、亡くなるまでその胸の内を明かすことはなかった。唯一残していたのが、五線紙に書かれた言葉
もう数年前になるけれど、東京大学にまだ上野千鶴子先生がいらっしゃった頃、上野先生の企画で「べてるに学ぶ降りてゆく生き方」というシンポジウムが開催された。 上野先生は「浦河べてるの家」に何度も通われて、べてるの家の思想……というか、たぶん、べてるという場の持っている価値観に共鳴されていたのだと思う。東大という「昇っていく生き方」の象徴のような場所に、べてるの家の人たちがたくさん呼ばれて、そこでシンポジウムと分科会が行われた。私はその時、パネリストとして参加していた。 「べてるの家」のことを知らない人もいると思うけれど、ここで説明をすると長くなってしまうので、興味のある方は「べてる本」と言われる、べてるに関する書物を読んで、べてるの家とはどういうところかご自身で感じてほしい。 私は2002年頃からだろうか……、べてるの家という存在を本で知り、ここの方たちと交流し始めた。かれこれ十年近くこの存在
A4サイズの紙を渡し、丸い円を書いて「ここに丸いケーキがあります。3人で食べるとしたらどうやって切りますか? 皆が平等になるように切ってください」という問題を出す。すると、「う〜ん」と悩みながら固まり、三等分にすることができないまま時間が過ぎる。そして悩みながら縦に半分にしたのち、その一方がさらに半分になるように線を引き、三等分にはできないままだった……。 ケーキの分割図(少年たちが書いたものを著者が再現) これは、立命館大学産業社会学部教授の宮口幸治氏が医療少年院で出会った非行少年たちの実態を示している。彼らは殺人などの凶悪犯罪に手を染めた少年たちだったが、その中の、粗暴な言動が目立つある少年と面談した際のエピソードだ。別の少年は横に2本の線を入れ、同じく、三等分にはできなかったのだという。 精神科医でもある宮口氏は、大阪の精神科病院に児童精神科医として勤務したのち、法務技官として医療少
もくじまずは正しい診断を薬物療法精神療法双極性障害と上手に向きあう相談窓口/支援団体/サービスなど(監修:東京女子医科大学神経精神科教授 坂元薫 ※所属は監修時) まずは正しい診断をうつ病とは薬も治療方針も異なります。 双極性障害は、放置していて自然に治る病気ではありません。正しい治療をしないまま放っておくと、再発を繰り返し、次第にその間隔が短くなってきてしまいます。 しかし、早期に発見して正しい治療を行えば、コントロールすることができる病気です。適切な治療を受け、再発を予防しながらうまくつきあっていけば、社会生活をおくることは十分に可能です。 そのためには、まず、何よりも正しい診断を受けることが大切です。「うつ病」と間違われることが多いのですが、「うつ病」と双極性障害では治療方法が違いますから、うつ病の治療をしてもよくなりません。現在「うつ病」と診断されていて、何度も再発を繰り返したり、
ケース1・誰もいない方向に謝る彼女 ケース2・「甲子園の実況」を繰り返す彼 独り言の否定=その人自身の否定 電車に乗ると、時折ひとりで話している人を見かけます。「ブツブツと何かつぶやいていて、驚いた」という経験談は少なくありません。実は障害が原因で、やむにやまれず口にしている場合があるんです。ただ、声のかけ方によっては、衝突してしまう可能性も……。障害のある人に聞いた「独り言」を口にする理由とは? 先入観なく向き合うため、どんなことができるのか、調べてみました。(withnews編集部・神戸郁人)
ADHDとはどのような状態なのか、どのような治療を行うのか、周囲のサポートや本人が注意するべき点などについてお伺いしました。(掲載日:2016年8月24日) ①ADHDとはどのような状態ですか? ADHDはAttention Deficit Hyperactivity Disorderの略語であり、日本語訳は「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」あるいは「注意欠如多動症」となります。ADHDは、「うっかりミスが多い」、「忘れ物が多い」、「整理整頓が苦手」などの「不注意」症状と、「じっとしているのが苦手」、「落ち着かない」、「待つのが苦手」などの「多動性・衝動性」症状がみられる神経発達症(「発達障害」とほぼ同じ意味で使われる言葉)の一つと考えられています。 頻度としては、子どもで14人から20人に一人程度にみられると言われています。おとなになるともともとの傾向は変わらないものの、症状の一
米国のデータ1)では,うつ病の生涯有病率が約17%であるのに対し,不安障害の生涯有病率は20%を超えているという。しかしながら不安障害はその診断の難しさが指摘されており,見逃さず,きちんと治療を行っていくことは臨床的にも非常に重要な課題と言える。 そこで本紙では,不安障害を専門とする3氏による鼎談を企画。各専門分野の立場から,不安障害をいかに診ていくべきかお話しいただいた。 改訂によりDSM-5の有用性はますます高いものに 塩入 2013年にDSM-5が発表され,不安障害群でもいくつかの変更がなされました。主な変更点としては,不安障害群の中から「強迫性障害(OCD)」「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」「急性ストレス障害(ASD)」が外れ,「強迫症および関連症群」「心的外傷およびストレス因関連障害群」という独立した群になったこと,「分離不安症」「選択性緘黙」が新たに不安障害群のカテゴリー
2014年3月24日 ナーシングカフェ@医学書院 文+写真:神保康子(ライター) 早々に満員御礼、キャンセル待ちも多数、医学書院の会議室の椅子を総動員して? 行われた3月24日のナーシングカフェ。 話は遠く北欧からイギリス、北海道、バングラデシュにまで広がり、会場の参加者も含め多彩な「対話」が繰り広げられました。 お茶やコーヒーを飲みながらゆるゆると、かつ真剣に「オープンダイアローグってなんだ?」と、共に考えた3時間でした。 ◆モノローグからダイアローグへ 「オープンダイアローグ??」また横文字のよくわからないものが出てきたな、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ダイアローグとは、日本語で「対話」と訳されます。 フィンランドの西ラップランド地方で始まった、統合失調症の初期の人に対するこの治療的取り組みは、「開かれた」「対話」をすることでその人を回復へ導くというものです。その後の再発
中日新聞メディカルサイト「つなごう医療」は 2018年3月末をもって終了いたしました。 長らくご愛顧いただき、 ありがとうございました。 今後、中日新聞の医療関係記事は 中日Webの「医療」コーナー(http://www.chunichi.co.jp/article/feature/iryou/) でご覧ください。 中日新聞社
平川 あずさ 2015年6月30日 火曜日 キーワード:メディア 栄養 添加物 農薬 一時盛んにマスコミに取り上げられていたが、最近あまりきかなくなった拒食症。拒食症は精神的な影響が大きく、若い女性が容姿を気にするあまり、痩せたい願望から陥りやすい。 拒食症のような摂食障害は、口腔や咽頭に器質的な病気がないのに食事が食べられなくなってしまう状態である。精神疾患と強く結びついたものなので、非常に治りにくく、難病といわれている※1。 また、拒食症患者は過食症になる場合もあり、過食後、罪悪感から嘔吐することも多い。この両方の症状を繰り返すことさえある。拒食症が重症化すると、長期に渡って口から何も入ってこないので、小腸上皮が萎縮し、そのために栄養剤を投与しても吸収ができなくなって危険な状態になる。そういう訳で拒食症や過食症は、今でも精神科領域では大変問題である。 一方、ヨーロッパでは、痩せの危険性
朝日新聞社のニュースサイト、朝日新聞デジタルの医療サイト『朝日新聞アピタル』(医療・健康・介護)についてのページです。最新記事の見出しは「アイン元社長ら無罪主張 病院内薬局の入札妨害事件、一審は有罪判決」「マイナ保険証、登録解除の申請792件に 来月2日から移行」「リスクとどう向き合えばいいですか? 心理学者が考える対応方法とは」「一人暮らし高齢者世帯が増加、2050年は32道府県で20%超に」です。
これって効きますか?健康食品の不安 医師・薬剤師…誰に相談したらいい?(2018/11/29) 病院を受診している患者さんが「健康食品」について相談したいとき、誰に相談すればいいのでしょうか? 実は講演会などで、医療にたずさわる方か…[続きを読む] 強制不妊手術被害者の会 原告らが12月4日に設立へ[ニュース・フォーカス](2018/11/29) エボラウイルスの輸入、なぜ? アフリカでは大規模流行[ニュース・フォーカス](2018/11/29) 救急車で大病院へ 8割以上、軽症の追加料金とらず[ニュース・フォーカス](2018/11/29) 新潟大医歯学総合病院など、原子力災害時の拠点病院に[ニュース・フォーカス](2018/11/29) 受精卵のゲノム編集、安全性と倫理は 国際会議で議論[ニュース・フォーカス](2018/11/28) 「便秘は病気」リアルな体験赤裸々に 改善し
サイコパスの研究者が、サイコパスであったーーこの衝撃の事実を皮切りに物語は始まる。科学者視点による所見と自分自身のこれまでの体験、二つの視点が交錯する中で際立っていたのは、両者の間に大きな乖離が存在するということであった。 サイコパスの定義とは今日の科学の進展をもってしても、未だ不確かなものである。一般的に「精神病質」と表されるサイコパスの特徴は「平板な感情の動き」に代表される対人関係における共感性の欠如である。映画『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に登場するレクター教授のような、古典的なサイコパス像を思い出される方も多いだろう。 だが決して凶悪な殺人犯だけを指すわけではなく、人を思い通りに操縦しようとしたり、嘘に長け、口がうまく、愛嬌たっぷりで、人の気持ちを引きつけたりといった特徴も含むものとされる。むろん著者は人殺しや危険な犯罪を犯したことなどなかったし、それどころか科学者として成功し、幸
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