日本の「テレビの父」と呼ばれるひとは、東京工業大学の卒業生でした。1926年、世界で最初に電子式テレビジョンの開発に成功した、高柳健次郎博士(1899~1990年)です。1940年にはNHK(日本放送協会)技術研究所のチームを率い、テレビの実験放送に成功。第二次世界大戦後も日本のテレビ開発を指揮し、1953年のテレビ放送開始や日本初のテレビ開発、VTRやビデオディスクの開発にも関わりました。 20世紀に生まれた最大のメディア「テレビ」のハードとプラットフォームを創った高柳博士。同氏が通信の世界に興味を持ち、偉業を達成するに至るまでの物語を、本学でメディア論の研究を行う柳瀬博一教授(リベラルアーツ研究教育院)が紹介します。