おれが住民税を払っている京都市という地方自治体などは、たいへん熱心に経費の節減に取り組んでいるよ。市の職員の中から五か月のあいだに十人もの逮捕者を出し、そのうち何人かは懲戒免職にした。なかなか辞めさせられない公務員の首を、これほど効率よく切り続けている自治体も、そうはないだろう。これほどのハイパフォーマンスを得るには、やはり厳格な数値目標を定めて粛々と逮捕者が出るように日夜努力しているにちがいない。「月に平均二人は逮捕されるように」とかなんとか厳しいノルマがあり、管理職には猛烈なプレッシャーがかかっているのだろう。ご苦労さまなことだ。市民のために血の滲むような努力をしているわけであって、住民税の払い甲斐があるというものだ。 しかも、そのように上から言われていることを粛々と執り行っているだけではない。なにしろ、京都市の職員はモチベーションがちがう。先進的な民間企業のやりかたも積極的に取り入れ