「真面目一辺倒」イメージ覆す吉田寮 京大の法的措置に抗議の声

吉田寮・現棟の管理棟事務室のソファに座る岳一尋さん。漫画が並ぶ「漫画部屋」とも呼ばれる一室で、寮生が寝静まった深夜に1人で演劇やゲームのシナリオを執筆する=京都市左京区で2023年11月28日、山崎一輝撮影
吉田寮・現棟の管理棟事務室のソファに座る岳一尋さん。漫画が並ぶ「漫画部屋」とも呼ばれる一室で、寮生が寝静まった深夜に1人で演劇やゲームのシナリオを執筆する=京都市左京区で2023年11月28日、山崎一輝撮影

 現存する国内最古の学生寮とされる、京都大学「吉田寮」(京都市左京区)。1913年建設の「現棟」に住む学生らに対し、大学が明け渡しを求めた訴訟の判決が16日、京都地裁で言い渡される。寮生たちが守ろうとしている「営み」とは何なのか。彼らの暮らしを見つめ、吉田寮への思いを聞いた。

 京大が吉田寮の「現棟」などから寮生らの立ち退きを求めた訴訟。寮生たちは、大学側が話し合いによる解決ではなく法的措置に出たことに抗議の声を上げている。大学院理学研究科2回生の岳(おか)一尋さん(23)は「長い歴史の中で結ばれてきた約束を守ってほしい」と訴える。

 京都府内の実家から京大へは電車で1時間以上かかることから入寮を希望したが、両親の反対にあった。理由は、入学手続きの資料と一緒に同封されていた一枚の紙。吉田寮への入寮禁止を告げる内容に「危ない人たちが住んでいる」という印象を持った。

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