昨年8月にリリースしたセカンド・ミニ・アルバム『僕らのファンタジー』リリース後、吉祥寺WARPでのバンド初のワンマン・ライヴを大盛況に収め、その後も西へ東へとライヴ行脚を重ねてきたSEBASTIAN X。動員、実力共にパワー・アップしていく彼らが、配信限定シングル「光のたてがみ」をリリース! これぞ、SEBASTIAN Xの新境地。人々が様々な場面で悩んだり立ち止まったりする時に背中を押してくれるようなメッセージを歌う永原真夏の歌声、そしてそれに寄り添う楽器隊の色鮮やかで力強い演奏。振り返らずに走り抜けていくような、切なく、疾走感に溢れたナンバーが完成しました。OTOTOYでは、永原真夏とアパレル・ブランドROCKER AND HOOKERを訪れインタビューを敢行。特典には、動く「光のたてがみ」アートワーク&ROCKER AND HOOKERでの撮りおろし写真をプレゼントします!
SEBASTIAN X「光のたてがみ」
作詞 : 永原真夏 / 作曲 : SEBASTIAN X
mp3 200円 / WAV 220円
【SEBASTIAN Xからの3つの特典!】
1. 光のたてがみ 動くアートワーク(pdfファイル) ※1
2. 光のたてがみ ジャケット写真(jpgファイル) ※2
3. ROCKER AND HOOKERでの永原真夏撮りおろし写真(jpgファイル)
※1 「動くアートワーク」は、「光のたてがみ」をさらに楽しんで頂くためのコンテンツです。動くアートワーク・ページ/歌詞ページなどで構成されています。PCのみ対応で、携帯電話/スマートフォンは非対応となっております。なお、このアートワーク・データはiTunes等のプレイヤーにアートワークとして取り込むことはできませんので予めご了承ください。またこの「動くアートワーク(pdfデータ)」をご覧頂くには、ADOBE READERのヴァージョン9以上の環境が必要になります。
※2 iTunes等、お使いのプレイヤーにジャケット写真として設定いただけます。(mp3版は音源にジャケット画像のデータが埋め込まれていますので、別途設定の必要はありません。)
永原真夏 INTERVIEW
来たるべきフル・アルバムはもしかすると大きな転機作になるのではないか。「光のたてがみ」を聴いてそんな予感を抱かずにはいられなくなった。イントロが鳴った瞬間にやってくる、一気に視界が開いていくような感覚。これだけでバンドが新たな展開に突入したことにだれもが気づくだろう。これほどシングルとして相応しい曲もない。 思えば昨年リリースした『僕らのファンタジー』は、タイトルが語る通り、自分達の世界観を揺るぎないものにしようとかなり意識的に取り組んだ作品だった。その前作とそれに伴うツアーで十分な手応えを得たという彼女達は、歌い手/演奏家としての更なるステップ・アップに踏み出したようだ。詳しくは永原真夏との対話に目を通してもらいたい。SEBASTIAN Xの前を遮るものは、もう何もない!
インタビュー&文 : 渡辺裕也
撮影協力 : ROCKER AND HOOKER
撮影 : sasaki wataru
みんな、ナイーヴなようでマイペースなんです
——いきなりベタな質問ですけど、昨年はどんな1年でしたか?
激動の1年みたいな感じではなかったですね。フラットに淡々といろんなことに取り組んだ1年でしたね。
——何か気持ちが高揚した出来事をひとつだけ挙げるとしたらなんでしょう?
やっぱり『僕らのファンタジー』のリリース・ツアーですね。どこに行っても感動があった。1stのツアーは自分達の存在を広めたいというのが大きかったんですけど、このツアーはどの場所でもたくさんのお客さんが集まってくれて、本当に楽しかった!
——じゃあ、逆に気が滅入るようなことはありませんでしたか?
どうですかね。とにかく流れが早かったと思って。でもそれは私に限った話ではないですよ。例えばツイッターとか見てると「はやっ! 」ってなりますよね。いろんなものの流れがものすごく早くて、それに合わせようとして、気づいたらすごく疲れていましたね。だから自分がバタバタしてたっていうより、世の中のバタバタに押されていた感じがします。だから今年はその回りの忙しさを放っておこうと思って(笑)。
——回りから変に影響を受けたくなくて、ちょっとシャット・ダウンしていた時期があったって前に話してたよね。
(笑)。そうですね。一度シャット・ダウンして、そのあとまた開いてみたんですよ。人の意見をもっとちゃんと聞いてみようと思ったんですけど、そうしたらわけがわからなくなってきちゃって、結局またシャット・ダウンしました(笑)。でもツアー中はまわりの話に耳を傾けていましたね。お客さんとか、いろんな人達が自分達の前を通過していく中で、すごく感動させられることがたくさんあったし、同時にすごく疲れた時でもありました。
——他の3人のメンバーには何か変化があったように感じた?
みんな、ナイーヴなようでマイペースなんですよね。いろんなことに悩んでたりもしているんだけど、それを彼らは自分のペースで交わしていけるんですよね。だから鬱屈とした表情を垣間見ることもなかったです。
——歩里ちゃん(工藤歩里 : Key.)がかなり熱のこもった演奏をするようになったよね。最初の頃はバンドの中でもクールな立ち位置の人だと思っていたんだけど。
そうですか!? 歩里は昔から髪型とか服装の変化は多い人だけど(笑)。
言葉にもメロディにも演奏にもならないなにかを歌に込めています
——じゃあ、今回の曲について聞かせてください。まず「光のたてがみ」というタイトルだけど、これは『僕らのファンタジー』のジャケットになっていたユニコーンのイメージを引き継いだものなんでしょうか?
本当は別のイメージで行こうかと思ってたんですけど、なんか引き継いじゃいましたね(笑)。とりあえずユニコーンは大好きなんです。ユニコーンは純潔の少女の前にしか現れないんですよ。私、昔から外国の馬のフィギュアとかを集めるのが好きだったんです。マイ・リトル・ポニーとか。その中でもユニコーンは、速くて、走っている姿も綺麗で、しかも気高い精神を持つ人の前にしか現れないっていうのを知ってからは、もうずっと大好きで。
——なぜこの曲は単体で、しかも配信のみで出そうと思ったんですか?
今回シングルを配信で出したいと提案したのは私なんです。バンド友達とかからCDが売れないとか、配信はどうなんだっていう話を聞いたり、雑誌とかで「どうなっていくのか音楽業界」的な記事を見たりしながら(笑)、いろいろと思うことがあったんです。とやかく考えてるより、まず配信でもなんでもやってみて、その様子を見てから考えてみればいいと思って。
——周囲から感じるムードがちょっと後ろ向きに感じたってこと?
ちょっとそれもありますね。なんでもポジティヴな側面を見つけないと。私もCDとかレコードのパッケージが大好きだけど、そもそも音楽って形がないものだから、こういうリリースの仕方自体におかしなところはないと思って、やってみたくなったんです。どっちにしても、音楽を届ける方法が増えるのはいいことだと思う。例えば、好きな人にプレゼントをあげるのに、毎回同じやり方じゃなくて違う方法でやりたいと思うのと同じですよね。
——配信でリリースすると決めた時点で、この曲はもう出来上がっていたの?
私の中ではあたためていた曲です。キーボードのリフで疾走していくような曲にしたかったんです。「光のたてがみ揺らしていこう」っていう歌詞があるんですけど、たてがみは走らないと揺れないじゃないですか(笑)。だから曲にも疾走感がほしかった。PVも、ずっと走ってますから(笑)。
——そういえば、新しいアー写を見たんだけど、イメージがだいぶ変わったよね。
今までのイメージ通りでずっとやっていても面白くないし、ここでちょっと無理をしてみるのも大事かなと思って撮りました(笑)。アート・ワークもアーティスト写真も、バンドのイメージに沿い過ぎてもずっと変わらなくなっちゃうし。人に頼んでやってもらえば新しいイメージがいろいろ出てくるんだろうけど、今はそういうことも自分達ですべてやっているから、たまに一気に変えてみたくなるんですよね。
——SEBASTIAN Xをトータルで見せていく役割は、あくまでも真夏ちゃんが担っていきたいということですか?
もちろん任せられる人がいたら私がやらなくてもいいし、探せばいい人はいるんだと思うんだけど、出来るところまでは自分でやりたいかな。そういう人と自然に出会えば、任せるようになるかもしれない。曲に関して言うと、『ワンダフル・ワールド』と『僕らのファンタジー』では、どの曲にも「僕」あるいは「私」と、「君」が必ず出てきていたんですけど、「光のたてがみ」には出てこないんです。僕と君の関係性の中じゃなくて、もっと余白の中で歌いたいと今は思っていて。
——言葉そのものは空っぽだという考え方もあるよね。そこで歌に気持ちを込めるのは歌い手だという人もいれば、聴く側だと考える人もいると思うんだけど、真夏ちゃんの場合はどうでしょうか?
それで言うなら、私はかなり込める方ですね。でも言葉が空っぽというのはすごくわかる。そもそも言葉で説明できることだったら歌わなくていいし。私は言葉からはみ出てしまったものとか、言葉にもメロディにも演奏にもならないなにかを歌に込めています。私は自分の存在が歌の中からもっと消えてほしいと思っています。でも多分私は人よりも見えてきちゃうタイプなんですよね。
——このバンドは音楽から4人のキャラクターが滲み出ていて、そこがいいところでもあるよ。
キャラクターは音楽の中からそこはかとなく見えるようになればいいなと思って。そんなこと言っておきながら結局消えることなんてないっていうのはわかっているんですけど、その上でいろいろと試してみたいことはあるんです。静かに小さく、いろんなことを試しています。今はすごく集中出来ている。
何よりもずっと歌うのが歌手だと思う
——今回のリリースを経て、今年はどういう風に展開していこうと思ってますか?
フル・アルバムを出したいです。というかむしろそっちを先に決めていて、その前にいろいろとやってみたくて、今回まず配信のみで出そうという話になったんです。シングル大好きなんですよね。安いから(笑)。アルバムって高いから中学生のころとかは買えなかったもん。
——シングルの楽しさってあるよね。「今回はこんな曲か!じゃあアルバムはどうなるんだろう」って考えながら待つ楽しさとか。
そうそう!あと、ちょっと前のJポップがすごく盛り上がっていた頃って、シングルの美学みたいなものがありましたよね? 私達はあの頃から音楽に夢中になっていったから、あのロマンのある感じがやりたいんです。「同時リリースでどっちが1位になるんだ」とか、楽しくてしょうがなかったから(笑)。あ、ちょっとこれは関係ない話かもしれないけど、いいですか(笑)? この前友達が「メンバーが抜けたり、まったく売れなくなったりしたら、多分自分は音楽を辞めると思う」って話をしていて「なんで? 」と思っちゃった時があったんです。だって私は何があっても辞めないと思ったんです。今はお仕事としてやるべきこととか、さっきみたいな音楽全体のこととかも考えたりしているけど、私が音楽をやっている根本にあるのはそういうものとは別なんです。
——バンドを解散するとかの話が、イコール音楽を辞めるっていう話になるのがわからないってことだよね?
うん。不思議な感じがする。私の場合は女性だから、よく「子供が出来たらどうするの? 」って言われるんですけど、なんで子供が出来たら辞めなきゃいけないんだろうって思っちゃう。それって仕事と捉えたらそうなんだろうけど、音楽ってそういう領域だけのものじゃないし、何よりもずっと歌うのが歌手だと思うんです。歌い続ける環境を常に保っていくのが歌手なんじゃないかな、と。
——それは歌うのが楽しいっていうだけじゃできないことだよね。
楽しいことだけじゃないでしょうね。辛いことも苦しいこともすべて受け入れて、それでも歌える人。そしてその歌をどんな規模であれ、人からずっと求められている人が、本当の歌手なんだと思う。私はそうなりたいんです。「今これをやらなきゃいけない! 」って思うと、きつく感じることもあるだろうけど、私はこの先20年後も30年後も歌っていくんだし、今なにをやっても大丈夫と思えるから、すごく自由なんです。
——では、「光のたてがみ」に出てくる「どこへいこう? なにをしよう? なにになろう? 」という問いかけを、そのままSEBASTIAN Xに投げかけるとしたら、どんな答えになりますか?
「あそこに行きたい! 」と無理に思わなくていいっていうことが、最近になってようやくわかってきたんです。バンドをやっていると、よく目標を聞かれるんですよね。それでみんな慌てて、早い段階で決めちゃう。でも、そんなに急いで決めることなんてないんですよね。バンドに限らず、みんなが早く目標を設定するように急かされるけど、それより「どこへいこう? 」「なにをしよう? 」「なにになろう? 」と考えながらドキドキすることの方が大切だと思うんです。だって、私は昔、弁護士かバレリーナかパン屋になりたかったんだから(笑)。もうそこにはワクワクしかないですよね。私が今も感じているワクワクはそれなんです。
撮影にご協力いただいたお店はこちら
ROCKER AND HOOKER (ロッカーアンドフッカー)
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1−22−5
営業時間 : 13:00〜20:00(水曜定休日)
アクセス :
地下鉄「明治神宮前駅」7番出口より徒歩7分
JR「渋谷駅」宮益坂出口より徒歩7分
東京メトロ「渋谷駅」11番出口より徒歩5分
★2011年2月1日(火)〜2月7日(月)の間は、ROCKER AND HOOKERに隣接するGALLERYスペースSOCIAL TOKYOにて、ROCKER AND HOOKERデザイナー・keisuke nakanoのExhibitionが開催されます!
LIVE SCHEDULE
「光のたてがみ」リリース記念 SEBASTIAN Xワンマン・ライヴ『スタールビーの唇よ歌え!』
2011年2月25日(金)@下北沢 GARDEN
OPEN 19:00 / START 20:00
料金 : 前売2,500円 / 当日2,800円 (共にドリンク別)
プレイガイド発売中 : ローソンチケット(Lコード72794) / e+ / ぴあ(Pコード126-129)
※学生証提示のお客様に当日¥500キャッシュバック
「光のたてがみ」ツアー
2011/2/04(金)@仙台パークスクエア
2011/2/12(土)@川崎CLUB CITTA
2011/2/19(土)@豊橋
2011/3/04(金)@名古屋UPSET
2011/3/19(土)@広島「MUSIC CUBE 11」
2011/3/20(日)@鹿児島 CLUB CAVE
2011/3/21(月・祝)@福岡 LiveHouse & bar PEACE
2011/3/22(火)@高知Xpt
2011/3/25(金)@大阪シャングリラ
2011/3/26(土)@横浜クラブリザード
詳しくはオフィシャル・ホームページへ
SEBASTIAN X PROFILE
永原真夏(Vo.) / 飯田裕(Ba.) / 沖山良太(Dr.) / 工藤歩里(Key.)
08年2月結成の男女4人組。08年6月初ライブを行なう。その後ハイペースなライブ活動を展開。 08年8月に完全自主制作盤『LIFE VS LIFE』リリース。その後、09年11月6日に初の全国流通盤となる『ワンダフル・ワールド』をリリース。新世代的な独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないどこか懐かしいけど新しい楽曲の世界観が話題に。なんだか凄いことになってるインパクト大のパフォーマンスも相俟って、ライヴ・ハウス・シーンでも一際目立ちまくっている存在に。そして、10年8月に2nd Mini Album『僕らのファンタジー』をリリース。
「光のたてがみ」特設ページ
「光のたてがみ」特設ページでは、各界著名人からのコメントやメイキング映像などコンテンツ盛り沢山! チェック!
→http://sebastianx.info/hikari/
「光のたてがみ」メイキング映像 "セバヌ大陸"