特集

第24回全国高校選抜ラグビー

第24回全国高校選抜ラグビー大会(3月25日~31日)の特集ページです。公式サイト「HANAZONO LIVE」で全試合をライブ配信します。

特集一覧

花園プレーバック

第88回:校名変更初年度の常翔啓光学園が王座奪回

決勝でノーサイドの笛を聞き、喜ぶ常翔啓光学園の選手たち=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、幾島健太郎撮影
決勝でノーサイドの笛を聞き、喜ぶ常翔啓光学園の選手たち=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、幾島健太郎撮影

2008年度

第88回大会のトーナメント表 拡大
第88回大会のトーナメント表

 自陣からの積極的な展開を促す新ルールが導入された大会は、バックスの展開力に優れた常翔啓光学園(大阪)が制し、4大会ぶり7回目の頂点に立った。2008年4月に啓光学園から校名を変更。新たな船出を最高の形で飾った。

自陣からの積極的な展開を促す新ルール

 08年8月から試験的に導入された新ルールでは、自陣22メートル内に戻したボールを蹴ってダイレクトにタッチラインを割っても、地域を獲得できない。このため、パスミスのリスクを減らそうと、防御裏へのロングキックやハイパントが増えた。特にスクラムからSHの効果的なハイパントが目立ったが、単調にキックを蹴り合ったり、中途半端なハイパントでカウンターに遭ったりする場面も見られた。

決勝で相手に突進を阻まれる御所工・実のCTB岡本=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、幾島健太郎撮影
決勝で相手に突進を阻まれる御所工・実のCTB岡本=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、幾島健太郎撮影

 キック戦術に的確に対応したのが常翔啓光学園だった。決勝では自陣深くに4、5人の選手を置き、自陣からでも積極的に展開を仕掛けてトライにつなげた。WTB国定、FB山下ら走力抜群の選手がいてこその戦術だった。

 初めてAシードに推され、決勝に初進出した御所工・実(奈良)は視野の広いSO吉井が的確にスペースへキックを落とし、常に相手陣で戦いを進める試合巧者ぶりが際立った。ディフェンスでも身長170センチ前後の選手が多かったが、低く鋭いタックルを浴びせ続けた。

第1回U18(18歳以下)合同チーム東西対抗戦で、相手ディフェンスに突進する西軍のNO8西原=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、大西岳彦撮影 拡大
第1回U18(18歳以下)合同チーム東西対抗戦で、相手ディフェンスに突進する西軍のNO8西原=近鉄花園ラグビー場で2009年1月7日、大西岳彦撮影

 ノーシードで4強入りの京都成章は、防御ライン最後尾に3選手を配し、キック処理が安定した。準々決勝の佐賀工戦では、キックの蹴り合いから瞬時にカウンターに転じてトライを奪う判断力も見せた。4強の東福岡は個々の強さは抜群だったが、キックを多用せず、ゴール前へボールを運ぶのに時間を要した。

 決勝前に「第1回U18(18歳以下)合同チーム東西対抗戦」が行われた。部員不足による合同チームは予選を勝ち抜いても、全国大会には出場できない。少人数校の選手も花園の舞台を踏めるようにと企画された。夏に長野・菅平であった全国高校合同チーム大会の参加者から東西各25人が選抜され、初の聖地を駆け抜けた。

【時系列で見る】

あわせて読みたい

最新写真

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月