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2024-06-29

anond:20240627230739

いいよね! 西日本美術館博物館! 関西というくくりからは外れちゃうけど、ワイは以下が好き。

SSR滋賀県立琵琶湖博物館滋賀県草津市

琵琶湖の「生活の場」としての人文的側面と古代湖としての自然的側面を両方堪能させてくれる超贅沢な博物館琵琶湖湖畔で営まれた長い年月にわたる人々の暮らしを堪能したあとに、古代湖という環境で育まれ多種多様な固有種が展示されていて、歴史生物も好きなワイは大歓喜だった。ビワコオオナマズとかイワトコナマズとかホンモロコとかワタカとかニゴロブナとかの琵琶湖固有種、どれもここで初めて見たし、水槽での遊泳の展示だけじゃなくて固有種を使った郷土料理についての展示もあるのがもう文理融合って感じで素晴らしいのよ。さらさら古代湖繋がりで世界各地の古代湖の生き物が展示されていて水族館としても楽しめる最高の施設。マラウィ湖の色とりどりの熱帯魚キレイ~~~~~バイカルアザラシかわいい~~~~~!!1!!! ……あれ? ヴィクトリア湖の展示には1種類の魚しかいないぞ? あっ……(察し)

SSR大塚国際美術館徳島県鳴門市

言うまでもないやつ。1日じゃ足りない。早足で回っても6時間以上かかったんだけどどうなってるんですかね。日本にいながらにしてこれだけの美術品の原寸大レプリカを見ることができるの、最高すぎますわ。おいおい西欧だけじゃなくてウラジーミル生神女とかの正教文化圏のやつまであるのかよ。世界史の資料集で見たことある名画が勢揃いしすぎていて興奮せずにいられない。しかレプリカから傷めないように大事に遠いところで保管されてる本物と違って鼻がくっつきそうな距離でまじまじと見れるというのも良い。西洋美術史を一望できる素晴らしい美術館ありがとう大塚製薬

SSR国立民族学博物館大阪府吹田市

これも言うまでもないやつ。山奥の宗教儀式から現代アフリカ都市生活まで幅広く世界民族文化が扱われていて最高。ヨーロッパから南米アフリカまで、はたまた朝鮮琉球から日本山村まで、ありとあらゆる地域カヴァーされていてまったく飽きない。あと途中にある世界の様々な言語で書かれた『はらぺこあおむし』とか、日本各地の方言で読み上げた『桃太郎』とか面白い

SR四国ミウゼアム(香川県高松市

ここほんとすき。四国各地から移設した伝統的な建築物が立ち並んでいて、海沿いの漁村から山奥の秘境である四国という島の多様性体感することができるし、そもそもの「日本家屋自体地域性を感じられるというか、気候生業階級によって家屋の形って違ってくるんだよなぁっていう当たり前かもしれないけど忘れちゃいがちなことを思い出させてくれるというか、いやー、良い博物館です。日本文化について勉強してますっていう海外学生さんにはぜひここを訪れてほしい。源氏の君や富嶽三十六景とはまた違った日本文化多様性を目にすることができるので。

SR島根県古代出雲歴史博物館島根県出雲市)

銅剣の展示がすごすぎる。圧巻というほかない。荒神遺跡しゅごい……他にも、出雲神話についての展示が充実していたり、石見銀山の展示があったりと、神代中世くらいまでの出雲国の歴史を知る上ではすごく良い。タタラ体験コーナー良かったです。あとワイが行ったときはちょうど隠岐についての企画展やってて、なかなか知る機会のない隠岐諸島の歴史勉強することができて大満足だった。明治維新とき松江藩郡代追放して島民が自治政府を結成した(隠岐騒動)とか、もうたまらないよね。わぁい離島自治政府あかり離島自治政府大好き。

R:岡山市オリエント美術館岡山県岡山市

日本古代オリエント研究拠点を整備したかった某皇族が県立美術館に対抗して市立美術館を持とうとした岡山市に声をかけてできたという由緒のある美術館古代メソポタミアからペルシャ美術まで、各地域時代中近東美術品が並べられていて目の保養になる。えっペルシャに影響受けた中央アジア陶器デザインめっちゃ好きなんですが……

R:源氏物語ミュージアム京都府宇治市

平安文学世界に入り込める博物館。ここ古文の授業でやったところだ! とか、古文の授業でやったあれってそういうことだったんだ! とか、えっ何それ知らない……みたいなのがいっぱい押し寄せてきて楽しい。あとトイレマークが平安装束なのオシャレでいいよね……女子トイレ十二単で、男子トイレはどんなんだったっけ? 直衣? 狩衣?

R:京都国際マンガミュージアム京都府京都市

京都精華大学の本気を見た気分。日本が誇るマンガ文化についての圧倒的な展示。『キャンディ・キャンディ』とか、超レアなやつじゃん……オタクなら一度は行っておきたい博物館っすね、はい

R:松江歴史館(島根県松江市)

城下町だけあって武家屋敷を模した建物(そして敷地内には実際に家老屋敷現存している)で大変よい。やっぱ博物館は展示品だけじゃなくて雰囲気大事っていうか、西洋博物館が靴のまま上がりこむのが普通な日本博物館では靴を脱いで畳の上で展示を見るんだよ! っていうコンセプトを感じられて好もしい。そして中世後期~近世以降の松江歴史が丁寧に展示されていて、たぶん古代出雲歴史博物館とセットで見てまわることで出雲国の通史がわかる構造になってるんだと思う。面白かったです。

R:UKIYO-E KURASHIKI / 国芳館(岡山県倉敷市

美観地区高台にある旅館改装した美術館和風の町並みの真ん中にある和風建築浮世絵を見るの、雰囲気があってとてもよいし、展示されてる絵がどれも贅沢。さらキャプションが完全な日英バイリンガルなので「インバウンド狙ってます」感が強く(なおオープンしたのはコロナ禍の真っ最中だった模様)、実際外人さんにはウケると思うので日本に行く人には紹介してあげたい。ミュージアムショップも充実しててよき。相馬の古内裏Tシャツ買っちった。

R:妖怪美術館香川県土庄町

小豆島の町中にある古い家屋改装して美術館にしたやつ。1つの家屋じゃなく、ご近所に点在する複数家屋が1つの美術館になっているので、順路に沿って巡るイコール小豆島の街歩きになるという、一石二鳥美術館。実際ワイも順路に沿って見て回ってる最中に美味しそうな和菓子屋さん見つけて名物大師まんじゅうとか『からかい上手の高木さん』とのコラボお菓子とか買っちゃったもんな……。注意点としては、あくまで「博物館」ではなく「美術館」、つまり妖怪アートを展示しているところであって妖怪学術的展示をしているわけではないということ。なので現代作家が考えたオリジナル妖怪とかSDGs妖怪(何だよそれ)とか妖怪コンテスト入賞作とかも展示してあるんだけど、いや現代美術の展示として見るとめっちゃ楽しいなこれ。妖怪に仮託したイマジネーションを楽しむ施設です。上の国芳館と同じくインバウンド外人さんに強くオススメしたい。あと入館方法ハイテクで良い。

R:MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館香川県丸亀市

この規模の美術館にしては立地がパーフェクトでは。マジでJRの駅の真横とかにあるぞ。そして外観がまず目を惹きつけられるし中に入ると濃厚な現代美術空間で、日本のあまり広く知られているとはいえない現代美術作家作品が色々あるし、瀬戸内国際芸術祭で展示された作品なんかもあったりして(そういえば丸亀市市域にはけっこう離島があるんだよな)、いや自分の知らない文化っていっぱいあるんやなと。夭折した作家認知症にかかった作家特別展とかもやってて、作家人生込みで味わえる美術館になってるなぁ。

R:夢二郷土美術館岡山県岡山市

小さくてすぐ見終わってしまうけど、竹久夢二の絵に包まれ大正ロマンに浸ることのできるプチ贅沢な美術館でしゅき。ミュージアムショップ夢二グッズが充実していて何を買おうか悩んでしまう。クリアファイルとか普通に普段遣いできるオシャレさだわ。猫のイラストのやつ買っちった。

R:金陵の郷(香川県琴平町

日本酒の作り方に関する展示がすごい丁寧な上に、酒蔵直営からミュージアムショップという名の酒屋がめっちゃ充実してて良き。酒が飲める飲めるで~酒が飲めるで~♪ いや本来意味でのミュージアムショップもいいんだけどね。日本酒グッズがいろいろ置いてあって楽しい

N:豊島美術館香川県土庄町

展示品が1つでも美術館を名乗っていいんだ、っていう勇気をもらえるよね!

N:坂の上の雲ミュージアム愛媛県松山市

小説世界現実世界が渾然一体となった感がすごい幻想ミュージアムとして見るとなかなか面白いよね!

N:竹島資料室(島根県松江市)

小学生が書いた竹島についての学級新聞とかが飾ってあってドン引k……いやいや、日本領土を守ろうとする姿勢に好感が持てるし、アンケートに答えると無料竹島が描かれたエコバッグをもらえるから松江城とか松江歴史館とかを観光する前にここに立ち寄るとついもらって荷物なっちゃパンフレットとかを持て余さずに済むから便利だよ! めっちゃオススメ

追記

千里市じゃないよ吹田市だよ。恥ずかしい。訂正しときました。いや知ってたんですよ? 吹田市だっていうのは知ってたんですよ? でもなぜか書くとき千里市とかいう謎の自治体が出現してしまったんだ……

あと、分類を、SSRSR・Rの3段階からSSRSR・R・Nの4段階に変更しますた。

2023-03-24

anond:20230324103017

しかに3回くらい続けてくださいと言ったら完走した

以下に、日本47都道府県名産品を一部挙げてみました。各地には他にも多くの名産品がありますので、参考程度にご覧ください。

北海道: 海産物ホタテズワイガニイクラ)、牛乳バターラーメンジンギスカン

青森県: りんごねぶた祭りのグッズ

岩手県: 南部せんべいひもかわうどん

宮城県: 牛タン仙台牛、ずんだ餅松島観光

秋田県: きりたんぽ稲庭うどんなまはげグッズ

山形県: さくらんぼ、だだ茶、最上川あやめまつり

福島県: 郡山ラーメン会津蕎麦裏磐梯二本松そば

茨城県: 水戸黄門あんかけスパゲッティ笠間焼き、水戸納豆

栃木県: 宇都宮餃子那須高原鬼怒川温泉

群馬県: おんせん県おやきみなかみ町赤城山

埼玉県: 川越おでん秩父夜祭り、行列のできる手作りかりんとう

千葉県: 房総のあまご、幕末千葉ゆかりの品、日本一の大観覧車

東京都: 築地市場ネタ深夜食堂お台場

神奈川県: 横浜中華街小籠包箱根江ノ島

新潟県: 長岡のだんご、佐渡金山越後湯沢スキー場

富山県: 白エビ富山ブラックラーメンガラス工芸

石川県: 加賀温泉郷金沢21世紀美術館能登

福井県: 越前かに越前そば恐竜博物館

山梨県: 富士山ほうとう甲州ワイン

長野県: 信州そば信州リンゴ善光寺野沢温泉

岐阜県: 飛騨牛郡上八幡祭り高山の古い町並み

静岡県: 富士山清水焼お茶三保の松原

愛知県: 名古屋コーチン味噌カツトヨタ博物館熱田神宮

三重県: 伊勢海老伊勢神宮赤福餅、松阪牛

滋賀県: びわ湖近江牛彦根城琵琶湖疏水

京都府: 清水寺金閣寺祇園祭り八つ橋

大阪府: たこ焼きお好み焼き道頓堀大阪城

兵庫県: 神戸牛明石焼き姫路城有馬温泉

奈良県: 東大寺春日大社奈良公園の鹿、生駒山

和歌山県: 白浜温泉紀州備長炭南紀白浜アドベンチャーワールド串本町

鳥取県: 鳥取砂丘境港市場、東郷神社米子市

島根県: 出雲大社石見銀山松江城安来市

岡山県: 倉敷美観地区瀬戸内海の島々、岡山城牛窓

広島県: 広島風お好み焼き厳島神社平和公園呉市

山口県: 下関フグ萩市歴史地区錦帯橋岩国市

徳島県: 阿波踊り鳴門の渦潮、大塚国際美術館徳島ラーメン

香川県: うどん小豆島高松城栗林公園

愛媛県: 松山城道後温泉みかんしまなみ海道

高知県: 高知城、龍

福岡県: 博多ラーメン太宰府天満宮糸島北九州市

佐賀県: 有田焼武雄温泉太良山、佐賀城

長崎県: 長崎ちゃんぽん、グラバー邸、平戸市稲佐山

熊本県: 熊本城阿蘇山馬刺し水前寺成趣園

大分県: 別府温泉由布院竹田城跡日田市

宮崎県: 青島日南海岸都城城跡、宮崎市

鹿児島県: 桜島鹿児島ラーメン屋久島仙巌園

沖縄県: 首里城美ら海水族館沖縄そば石垣島

以上が、日本47都道府県のそれぞれの名産品です。

2022-05-22

20220522[アタック25]2022年5月22日クイズ実力者大会2022-05-22結果

BSジャパネクストで日曜昼に放送

BS1からボタン2回とか

 

今日の答え

・01 [ある人物名前]吉田茂 よしだしげる

・02 [バンド]SOPHIA ソフィア

・03 つつじ

・04 ドイツ

・05 [3択][列車]あをによし

・06 [島]セント)ヘレナ(島

・07 [全て]姫路城 松本城 彦根城 松江城 犬山城

・08 小松菜

・09 井上陽水

10 クスコ

11 楳図かずお うめずかずお

12 [近似値]8割3分5厘9毛

・13 武田 信玄 たけだしんげん

・14 卯の花(くたし

・15 喜多八 きたはち

・16 [2択]北上

17 モーちゃん

・18 [ふるさと][3択]さくらんぼ

・19 [曲名頭文字]ぼうし

20 おぼん・こぼん

・21 屯田兵 とんでんへい

・22 [スナップドラゴン]キンギョ(ソウ

23 原田知世 はらだともよ

24 満)25(歳以上

・25 9割

・26 クインシー(メロン

・27 [AC]『明暗

28 [AC2]V

・29 [AC3]北条 泰時 ほうじょう やすとき

・30 カンボジア

31 社外取締役(島耕作

・32 情報

33 [3択]250(円

・34e ZAZY ザジ

・xx [あるとしの名前]那覇市

2019-03-08

「過ぎたるものが二つあり」集

家康に過ぎたるものが二つあり 唐の頭に本多平八

「唐の頭」とは唐物中国製)の珍しい兜のこと。

追記:指摘があったので訂正します。「唐の頭」とは正確にはヤクの毛の兜飾りのことです。武田信玄石田三成が描かれるときに、よく兜に付いているカツラみたいなやつのことですね。珍しくて高価なものではあるのですが、三河武士あいだでやたらと流行っていて、十人いたら七・八人はヤクの毛をつけていたらしいです。というのも、ヤクの毛を大量に積んだ貿易船が難破して三河に漂着したから、棚ぼたで手に入れたんだとか。そら「過ぎたるもの」と言われますわ。

本多平八」とは徳川四天王のひとり、本多忠勝(1548生)のこと。

三方ヶ原の戦いに先立つ一言坂の戦いで、退却する徳川軍の殿を本多忠勝がつとめた。

家康に過ぎたるものが」はその活躍を称賛した落首である

治部少に過ぎたるものが二つあり 島の左近佐和山の城

治部少は石田三成(1560生)のこと。

島左近」(1540生)はもともと筒井氏に仕えていた武将で、一説には当時の三成の禄高の半分である二万石で召し抱えられた。

関ヶ原の戦いで討ち死にしたが、敵の足軽が後々まで悪夢に見たというほどの戦いぶりだったという。

佐和山城」は三成が改修した城で、五層の天守閣を備えた立派なものだったが、中に入ってみると極めて質素な造りだった。

駿河には過ぎたるものが二つあり 富士のお山に原の白隠

富士のお山」とはもちろん富士山のこと。

白隠」とは「臨済宗中興の祖」と言われる高僧・白隠慧鶴(1686生)のこと。

大量の書画を残しており、その作風は荒々しくバランスの崩れたものだが、それが逆に迫力を生んでいるとして現代でも人気が高い。

本所に過ぎたるものが二つあり 津軽屋敷に炭屋塩原

本所とは東京都墨田区地名

津軽屋敷」とは、本所にあった津軽藩の広大な江戸屋敷のこと。

火災ときに版木ではなく太鼓を叩くのが「本所不思議」として知られている。

「炭屋塩原」とは、炭団を改良して一代で豪商となった炭屋の塩原太助(1743生)のこと。

明治期には「塩原多助一代記」として立身出世物語が語られ大人気となった。

亀山に過ぎたるものが二つあり 伊勢屋蘇鉄に京口御門

亀山とは、現在三重県亀山市にあった、東海道亀山宿のこと。

伊勢屋蘇鉄」とは、亀山宿の旅籠伊勢屋の庭にあった蘇鉄の名木のこと。

現在亀山市の文化会館移植されている。

京口御門」とは、亀山宿の西端、つまり京へ向かう道に作られた門のこと。

坂の頂上に建てられ、下から見上げると壮観だという。

岩槻に過ぎたるものが二つあり 児玉南珂と時の鐘

岩槻藩は埼玉県さいたま市にあった小藩。

児玉南珂」(1746生)は高名な儒学者

祖父江島生島事件江島の弟だったため甲斐流罪となり、南柯は甲斐で生まれ岩槻藩士養子となった。

儒学を学んだ南柯は、藩の要職歴任し、隠居後は私塾・遷喬館を立ち上げて子弟教育に努めた。

「時の鐘」とは、城下に時を告げるために1671年に設置された鐘のこと。

改鋳されたもの現在まで残っていて市指定有形文化財となっている。

青山に過ぎたるものが二つあり 鳶の薬缶に原宿山車

青山東京都港区の地名

「鳶の薬缶」とは「薬缶平」と呼ばれた幕末の火消し・平五郎のこと。

本職は鳶職人で、頭がハゲていたので「薬缶」と綽名されたらしい。

原宿山車」とは、青山熊野神社の祭りで使われる山車のこと。

都座に過ぎたるものが二つあり 延寿太夫鶴屋南北

都座とは江戸にあった歌舞伎劇場の一つ。

「延寿太夫」とは、歌舞伎伴奏音楽として発展した浄瑠璃清元節」を創始した、初代・清元延寿太夫(1777生)のこと。

鶴屋南北」とは、「大南北」とも呼ばれる歌舞伎狂言作者、四代目・鶴屋南北(1755生)のこと。

一ノ関に過ぎたるものが二つあり 時の太鼓建部清庵

一関藩は、仙台藩から分知されて成立した小藩で、現在岩手県一関市にあたる。

「時の太鼓」とは、城下に時を告げるための太鼓のことだが、これは幕府から特別許可されたもので、鐘ではなく太鼓が設置されるのは非常に珍しかったらしい。

建部清庵」(1712生)は蘭学を学んだ名医で、『解体新書』で有名な杉田玄白の盟友であった。

八代に過ぎたるものが二つあり 天守屋根乞食の松

これは加藤家が改易されたあとに熊本藩に入った細川忠興の評らしい。

八代城は、熊本県八代市にあった城で、1622年に完成したもの地名から松江城」とも言う。

熊本藩本城はかの熊本城であり、一国に二城あるのは特例である

その気兼ねもあったのか、城は未完成放置されており、天守閣だけは壮麗だったというが、それも1672年落雷消失した。

乞食の松」とは、「浜のお茶屋」とも呼ばれる松浜軒庭園にあった松のことらしいが、詳細は不明

保土ヶ谷に過ぎたるものが二つあり 苅部清兵衛に花見寿司

保土ヶ谷とは、現在神奈川県横浜市にあった、東海道程ヶ谷宿のこと。

「苅部清兵衛」とは、その程ヶ谷宿本陣・名主・問屋を務めた苅部家の当主が名乗る名跡のことで、地元の名士として代々慕われたという。

花見寿司」は程ヶ谷宿名物で、現在でもその伝統を引き継ぐ店があるとか。

挙母には過ぎたる物が二つあり 大手御門に海老名三平

挙母とは、現在愛知県豊田市にあった小藩のこと。

挙母城は、三河尾張美濃信濃遠江伊勢近江が見えるということで七州城とも呼ばれ、「大手御門」とはその立派な正門を指している。

海老名三平」とは、挙母藩の剣術師範役に代々指名された海老名当主名跡で、落語家のことではない。

岸和田に過ぎたるものが二つあり だんじり祭りに千亀利のお城

岸和田とは、現在大阪府岸和田市にあたる岸和田藩のこと。

だんじり祭り」は全国でも有名なお祭りで、1703年から始まったという。

「千亀利のお城」とは岸和田城の別名で、五重の天守に総構えの立派なものだったが、天守閣1827年に焼失している。

鴨方に過ぎたるものが三つあり 拙斎 索我 宮の石橋

鴨方藩は備中の小藩で、現在岡山県浅口市にあたる。

「拙斎」とは、儒学者西山拙斎(1735生)のこと。

松平定信に「昌平坂学問所朱子学を教えるべき」と訴え、これが「寛政異学の禁」の原因となったという。

「索我」とは、絵師田中索我(1742生)のこと。

京都に出て絵を学び、仙洞御所の屏風を描いている。西山拙斎とは親友同士だった。

「宮の石橋」とは、鴨神社参道にある石橋のこと。

川ではなく道に掛かっていて、立体交差となっているのが特徴。

京極に過ぎたるものが三つあり にっかり茶壺に多賀越中

京極とは、讃岐丸亀藩主の京極家のこと。

「にっかり」とは、刀剣乱舞でも有名となった名刀「にっかり青江」のこと。

「茶壺」とは、二代目藩主京極高豊が好んで収集した、陶工野々村仁清の茶壺のこと。

多賀越中」とは、京極家の筆頭家老を代々務めた多賀当主名跡

三原には過ぎたるものが三つあり

三原とは、広島藩の支城である三原城があったところで、現在広島県三原市のこと。

その「過ぎたるもの」とは、まず石高のわりに壮麗な「三原城」。

三原城主であり広島藩筆頭家老であった浅野忠真(1618生)に、徳川家光の娘・月渓院が一目惚れし、駄々をこねて彼の側室に入ったために使用許可された「葵の御紋」。

日光東照宮工事にあたって、難所をわずか十日で仕上げて称賛を集めた家臣「鈴木方衛」の三つだそうな。

安中に過ぎたるものが三つあり

安中とは、現在群馬県安中市にあたる安中藩のこと。

「過ぎたるもの」とは、藩政を改革して名君と謳われた藩主の「板倉勝明(1809生)」。

現在も名所とされる「安中杉並木」。

第六代安中藩主板倉重形のときに作られたという、城下に時を知らせるための「安中様のお太鼓」(一ノ関だけの特別扱いだったはずでは…!?)。

桜田に過ぎたるものが二つあり 火ノ見半鐘に箕輪の重兵衛

桜田東京麻布のあたり。

「火ノ見半鐘」は江戸で最も高いと言われる火の見櫓があったから。

箕輪の重兵衛」は桜田町の名主を代々務めたという家の名跡

永坂に過ぎたるものが二つあり 岡の桜と更科蕎麦

永坂は現在東京麻布永坂町のこと。

「岡の桜」は、御番医師・岡仁庵の屋敷に植えられていた大きな枝垂れ桜のこと。

更科蕎麦」はそのまま更科そばのことで、蕎麦御三家の一つである蕎麦処・更科が永坂にあったことにちなむ。

保科には過ぎたるものが二つあり 表御門に森要蔵

保科とは上総国飯野藩主の保科家のこと。

「表御門」は、三大陣屋と呼ばれる飯野陣屋の門のこと(か?)。

「森要蔵」(1810生)は幕末の著名な剣豪で、保科家に剣術指南役として仕えていた。

この飯野藩保科家の江戸屋敷麻布網代にあった。

森要蔵は藩に召し抱えられたあと、近所の麻布永坂・岡仁庵の屋敷の一部を間借りして道場を構え、

更科そばの初代も、この屋敷に反物商として出入りしていたところ、

蕎麦を打つのが上手いということで藩主から蕎麦屋になることを勧められ、

同じく麻布永坂に店を出した、という縁がある。

高取に過ぎたるものが二つあり 山のお城に谷の昌平

奈良まれ儒学者森田節斎の言葉であり、高取とは現在奈良高取町にあたる高取藩のこと。

「山のお城」は高取城のこと。

日本国内では最大規模の山城で、その白漆喰が輝く様を「巽高取 雪かと見れば 雪ではござらぬ土佐の城」と評した言葉が残る。

「谷の昌平」とは、幕末儒学者・谷三山(1802生)のこと。

若年の頃に聴力を失うが、勉学に励んで大成し、高取藩に召し抱えられて尊王攘夷を説いた。

新城に過ぎたるものが二つあり 前の小川太田白雪

新城は、現在愛知県新城市にあたるが、「新城藩」は藩主安中藩に移封されたため1645年に消滅、代わって旗本の菅沼氏が入った。

「前の小川」とは、新城陣屋の堀へ水を引き入れるために作られた運河のことらしいが、現在存在しない。

太田白雪」(1661生)は、地元名家の生まれで、松尾芭蕉門下の俳人となった。

土浦に過ぎたるものが二つあり 刻の太鼓と関の鉄砲

土浦藩は、現在茨城県土浦市にあたる小藩。

「刻の太鼓」は、例によって城下に時を知らせるための太鼓のこと。

「関の鉄砲」とは、関之信が開いた「関流砲術」のことで、その宗家土浦藩の鉄砲指南を代々務めていた。

下総に過ぎたるものが二つあり 成田不動に久保木蟠龍

下総下総国のことで、現在千葉県北部茨城県西部のあたりを指す。

成田不動」とは、言わずと知れた成田山新勝寺のこと。

久保木蟠龍」とは、儒学者久保木清淵(1762生)のこと。

伊能忠敬と親交が深く、忠敬亡き後は大日本沿海輿地全図の完成を手伝った。

金沢に過ぎたるものが二つあり 刀正次 兜興里

金沢はもちろん現在石川県金沢市、加賀藩金沢城下のこと。

「正次」と「興里」はどちらも鍛冶師で、刀を打たせれば正次が、兜を拵えれば興里が優れていると言われていた。

そこで正次の刀で興里の兜を斬ったところ、兜は両断できなかったが欠け、刀には刃こぼれがなかったため、引き分けということになった。

しかし実のところ、興里は兜が割られないよう小細工をしており、それがなければ正次に負けていただろうと分かっていた。

悔しがった興里は刀を打つようになり、後に「長曽祢虎徹」として知られる名工となった、という伝承があり、歌舞伎演目になっている。

「正次」は志摩兵衛正次という名らしいが、こちらはよく分からない。

番町に過ぎたるものが二つあり 佐野の桜と塙検校

番町とは、東京都千代田区地名

佐野の桜」とは、旗本佐野政言の屋敷にあった見事な枝垂れ桜のこと。

「塙検校」は塙保己一(1746生)のことで、盲人として検校にまでなりながら、著名な国学者でもあった。

秋元に過ぎたるものが二つあり 無の字の槍と岩田彦助

秋元とは、現在埼玉県川越市にあたる川越藩主の秋元喬知のこと。

「無の字の槍」とは、藩祖・泰朝が家康から賜った十文字槍のことで、鞘に「無」の金文字があった。

岩田彦助」(1658生)は、川越藩家老を務めた儒学者のこと。

松山に過ぎたるものが二つあり 河原布衣徒に千秋の寺

松山は、現在愛媛県松山市にあたる伊予松山藩のこと。

河原布衣徒」は河原にいる乞食のことと思われるが、芸が上手かったことを言っているのか、よくわからない。

千秋の寺」はそのまま千秋寺のことで、昔は二十余棟からなる大伽藍があったが、戦火で失われたらしい。

勢州桑名に過ぎたるものが二つあり 銅の鳥居に二朱女郎

勢州伊勢のことで、つまり現在三重県桑名市のこと。

「銅の鳥居」は桑名宗社の青銅製の鳥居のこと。

「二朱女郎」は二朱銀で買える安い遊女のこと。

谷田部に過ぎたるものが三つあり 不動並木広瀬周度 飯塚伊賀

谷田部は現在茨城県つくば市にあった谷田部藩のこと。

「不動並木」とは、谷田部藩主細川興昌(1604生)が植えたもので、沿道に二百本ほどの松が並んでいたというが、現在はない。

広瀬周度」(1782生)は、杉田玄白門下の蘭学医でありつつ、画家としても活躍したという人物

飯塚伊賀七」(1762生)は発明家で、自宅の向かいにある酒屋まで往復するからくり人形や、人力飛行機などを作っていたという。広瀬周度から蘭学知識を得ていたとも。

徳山に過ぎたるものが三つあり 藩主墓所と桜の馬場奈古里人

徳山は、長州藩支藩で、現在山口県周南市のあたりにあった徳山藩のこと。

藩主墓所」は、徳山毛利家の菩提寺である福山大成寺にある歴代当主墓所のこと。

「桜の馬場」とは、初代藩主毛利就隆によって作られた藩士の調馬場のことだが、数百本の桜が植えられて名所となった。

奈古里人」(1671生)は、万役山事件に伴う徳山藩改易の際に活躍し、徳山藩再興運動の中心となった人物

2017-04-29

クラウドファンディングなんてやるんじゃなかった

売れないマンガ家を 18 年やった。連載も無くなった。金もない。

クラウドファンディングをやってみたけど、1000 円出してくれる人が 20 人にも届かない。

 

『浅倉家騒動記』の桝田道也が城擬人化マンガ新作を描きたい!松江城を! - FAAVO島根

https://faavo.jp/shimane/project/1801

 

もうどうしようもない。おわった。

まさに阪神本拠地だ。

 

 

 

 

 

 

 

乞う支援、窮状。

2007-01-22

http://anond.hatelabo.jp/20070122040440

島根にもセブンイレブンあるんじゃね?

島根自然環境にはものすごくひかれる。宍道湖から松江城のあたりなんて、自然と街がキレイに融合してると思う。

1度しか行ったことないけど、引っ越すなら島根県、とその時思った。

まぁ俺は島根に並んで微妙栃木の住人なんだが。

ネットが普及し始めた当初、ネットワークにより地方と首都圏の格差が狭まるんじゃないか、なんていう期待をしていた人もいたと思う。俺も少しそういう期待をしていた。

でも、ネットが普及するにつれ、逆に地方格差は広がっている。今後ネットワーク利用がさらに普及するにつれ、ますますそれは加速する。悪い方向に考えれば、地方の経済破綻するかもしれない。

インターネットには関係ないが、昔ながらの商店街なんて姿を消しているし、大型ショッピングモールの登場により、小売店が次々とつぶれている。ネットショッピングが加われば、地方小売店の生きる道なんて残されていない。

でも、松江城天守閣から見える風景は、なかなか素晴らしかったよ。天守閣無駄な手がいれられてなく、素晴らしいものだった。あんな素晴らしい土地に住んでいるのは、とてもとても羨ましい。松江近辺に限らず、他の場所にも素晴らしい風景があるんだろうな。

何を言いたいのかわからんくなったけど、まぁ島根栃木もがんばろーぜ!ってこと。

 
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