前回までにお話したように、秋田、萩へのイージス・アショア配備は合衆国悲願の弾道弾早期迎撃拠点の獲得と全方位監視早期警戒・追跡レーダーサイトの配備を兼ねるものだというのが私の見解です。あくまで私の見解に過ぎませんが、既述のように日本の弾道弾防衛にとっては期待される効果が低く、合理性がほとんどありませんので、私はかなりの確信を持っています。 では、合衆国から見たイージス・アショアが、私が推測するように弾道弾早期迎撃拠点の獲得と全方位監視早期警戒・追跡レーダーサイトの配備だとしたら、北朝鮮や中国、ロシアにとって、それらはどのような意味を持つのでしょうか。 まず北朝鮮です。北朝鮮にとって、日本は過去14年間の封鎖外交によって外交上の価値を持っていません。北朝鮮にとって日本は、在日米軍、在韓米軍の策源地であるということだけです。したがって、基本的に合衆国を相手にしていればよい訳で、合衆国が折れれば日