台湾・台北で行われた、日本政府に台湾人慰安婦への謝罪を求める抗議集会(2018年8月14日撮影)。(c)AFP / SAM YEH〔AFPBB News〕 日本では「親日的」とみなされがちな国・台湾にまで設置された慰安婦像。もちろん日本としては看過できない問題だが、無分別な抗議活動は逆効果をもたらす。右翼系活動家の日本人が、あろうことか慰安婦像にキック。この一蹴りが台湾で大問題に発展し、与野党間の政争の材料にまでなる事態に陥っている。1人の日本人の蛮行は、一体なにを引き起こしたのか。ルポライターの安田峰俊氏が報告する。(JBpress) 与野党両党を巻き込む大きな国際問題に 今年(2018年)9月6日、日本の右派系市民団体「慰安婦の真実国民運動」の藤井実彦(ふじい・みつひこ)幹事(当時)が、台湾(中華民国)台南市内の中国国民党施設敷地内に設置されていた慰安婦像を蹴りつけるようなポーズを取っ