日本の出生数が、本格的な減少局面に入ったようだ。 年頭に発表された厚生労働省の推計によると、昨年の年間出生数は、戦後最少だった平成23年をさらに下回り、103万3千人にとどまる見通しとなった。 団塊ジュニア世代が出産期を離れ始め、第3次ベビーブームはもはや期待できない。今後、出産可能な女性の数は急速に少なくなるため、出生数の大幅増加も見込めない。50年後の年間出生数が、50万人を割り込むとの厳しい予測まである。 このまま少子化を許せば、「日本の未来はない」と認識すべきである。社会の激変を緩和するためにも、出生数の減少速度を少しでも抑えていくしかない。国を挙げての取り組みが急がれる。 日本の苦難は高齢化も同時に、勢いよく進行することだ。死亡数から出生数を引いた「自然減」は昨年、21万2千人と過去最多になる見込みで、50万人、100万人単位で減る時代も遠くない。 このままでは、社会は急激に縮小