米南東ペンシルベニア交通局が中国中車との契約を打ち切った2階建て客車の完成イメージ(中国中車提供・共同)安値を武器に攻勢を強めていた世界最大の鉄道車両メーカー、中国中車が、欧米で納入を目指した案件が相次いで破談に追い込まれた。中国が企業に対して情報活動への協力を法律で義務付けていることによるスパイ懸念や、納入遅れなどが要因だ。中国の習近平指導部が目指すインフラ輸出強化の中核企業は曲がり角に立たされている。 圧倒的な安値で受注も…米東部フィラデルフィアを中心に公共交通機関を運行する南東ペンシルベニア交通局(SEPTA)は4月、中国中車に発注した近郊鉄道用の2階建て客車45両の契約を打ち切ったと発表した。受領開始予定は2019年終盤だったものの、受け取れないままだった。
イギリスのリシ・スナク首相は10月4日、ロンドンとイングランド北部を結ぶ高速鉄道「HS2(ハイスピード2)」の第2期区間の建設計画を取りやめると発表した。 HS2をめぐってはこの発表前の数週間、計画の縮小に関するうわさでざわついていたが、スナク首相はこれを追認する格好となった。首相は第2期区間計画の中止について、大幅なコストの増加、建設計画の遅延が主な理由と説明している。長期にわたって練られてきた大規模交通インフラ計画を断念するに至った流れを追ってみることにしたい。 建設中の区間だけで終了へ HS2は2020年、当時のボリス・ジョンソン首相が建設計画にGOサインを出した。移動時間の短縮のほか、輸送力の増加、雇用創出、ロンドンを中心とするイングランド南部に偏っている英国経済の均衡化などが開業効果として見込まれるとしている。
米国で貨物列車の脱線事故が相次いでいる。中西部オハイオ州では2月、環境に有害な化学物質を積んだ列車が大破する事故が起きた。脱線事故の件数は日本の145倍にあたる1日平均2.3件にのぼる。長さ8キロメートルにもわたって老朽化した車両を連結し、大量の荷物を運ぼうとする鉄道会社に対し、規制が追い付いていない現状が浮かぶ。2月3日、オハイオ州イーストパレスティンで米貨物鉄道大手ノーフォーク・サザンの貨
都内にある、いわゆる“開かずの踏切”。ピーク時には、1時間のうち47分間も遮断機が下りているということです。去年、国土交通省が「改良すべき踏切」に指定しましたが、改善の見通しが立っていません。地元の市議が、早急な改善を訴えています。 ■5カ所が集中・・・近隣住民は大迷惑 夕方、帰宅ラッシュの時間帯。鳴り響く踏切の前には、大勢の人の姿があります。背後には、長い車の列もできています。 東京・調布市の京王線・柴崎駅近くにある「つつじケ丘5号踏切」。一度閉まるとなかなか開かない、いわゆる“開かずの踏切”です。 ラッシュ時には、開かずの踏切を待つ人で、道はいっぱいになります。待ち時間が長すぎるため、諦めて引き返す人の姿もありました。 遮断棒が上がると、人と自転車、バイク、そして車が一斉に踏切を渡り始めます。対向車線にも、車の列ができていました。 定点カメラの映像で検証すると、
鉄道・運輸機構は2月8日、巨大な岩の出現で一部工区の掘削工事が停止している北海道新幹線・羊蹄トンネル(9750m)について、岩の除去に向けた対策工事を実施すると発表した。 掘削が停止したのは羊蹄トンネルの比羅夫工区で、札幌寄りの坑口から3468m、地下約20mの地点。鉄道・運輸機構によると、シールドマシンを使ったSENS(センス)工法で掘削工事が行われていたが、昨年2021年7月に停止した。同年8月の調査の結果、シールドマシンの前方に10mを超える規模の巨大な岩が出現したことが原因と判明したという。 対策工事では、掘削済みのトンネルから山岳工法による小断面トンネルを本来の掘削ルートから迂回(うかい)するようにして建設して巨大な岩に取り付き、岩を細かく粉砕して除去する。現在は準備工事が行われており、今年2022年3月上旬から岩の除去に向けた工事が始まる予定だ。
線路下の「バラスト」と呼ばれる敷石の一部が陥没した現場を調べる作業員ら=13日午後3時53分、横浜市港北区で(本社ヘリ「おおづる」から) 13日午後2時45分ごろ、横浜市港北区日吉の東急東横線日吉-元住吉間で、上り線の線路下のバラスト(砕石)が陥没しているのを、徒歩で巡回中の保線係員が見つけた。修復のため東横線は武蔵小杉-菊名間で午後5時40分ごろ、並行する東急目黒線は武蔵小杉-日吉間で午後5時20分ごろまで、いずれも上下線で運転を見合わせた。計161本が運休し、6万3700人に影響した。(加藤益丈、酒井翔平、奥野斐) 東急電鉄によると、陥没は日吉駅ホームの元住吉駅寄りの端から約170メートル先で見つかった。深さ0.5〜1メートルほど、直径は地表で0.5メートルほど、地中では直径2メートルほどまで広がっているところもあった。線路にゆがみはなく、バラストを投入して陥没を埋め、試運転して安全を
京王線の電車内で乗客17人が重軽傷を負った事件を受けて、国土交通省は2日、異常が発生して緊急停車した駅でホームドアと電車のドアがずれた場合、両方のドアを開けて避難誘導することを基本とするよう鉄道会社に指示した。 JRや私鉄など32社の安全責任者が参加する会議で各社の意見を踏まえて決定した。今後、再発防止対策や開扉に関する具体的な運用方針を作成するよう求めている。 このほか国交省は、車内の非常通報装置の使用について、危険が差し迫っている場合は乗客との通話は困難だと指摘。複数の装置が押された場合などは、通話なしでも緊急事態と認識して周辺の他の電車の停止を行うことも指示した。 今回の事件では、事件発生後、車内の非常通報装置が複数箇所で押された。乗務員と通話できるタイプだったが乗客からの応答はなく、乗務員はこの段階では状況を把握できなかった。 電車はその後、国領駅に緊急停止する際、所定の停止位置に
<「ドル箱」の高速列車の運休で運行会社は大幅な減収必至。「鉄道の日立」は信頼を損ねたが、問題はそれだけではない> [ロンドン発]イギリスで5月8日「鉄道の日立」のフラッグシップ、高速列車800系に亀裂が見つかった問題で、車両本体下のボルスタに亀裂の入った車両は800車両にのぼることが地元の鉄道記者の証言で分かった。応力腐食割れが疑われているが、根本的な原因は依然として分かっておらず、修理にどれだけの期間がかかるのか見通しは全く立っていない。 日立レールの説明では今年4~5月、ボルスタの安定増幅装置ヨーダンパー・ブラケット接続部と車両本体を持ち上げる時に使用するリフティングポイントで亀裂が見つかった。リフティングポイントの亀裂は全編成の約50%、ヨーダンパー・ブラケット接続部の亀裂は約10%で見つかった。近郊輸送用車両385系の亀裂ははるかに少なかったという。 筆者が関係者から入手したヨーダ
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