2007年はトヨタ自動車が世界生産・販売で、1931年からトップに君臨し続ける米GM(ゼネラル・モーターズ)を追い抜くのがほぼ間違いない。渡辺捷昭社長は昨年12月の定例会見で、この年を「より盤石な足元を築く年」にしたいと強調した。トヨタにとって「世界一」は通過点でしかなく、平易にシンプルに体質強化を訴える。その渡辺社長は2005年の就任以来、同社のオハコでもある「見える化」の社内展開を徹底、経営層から末端まで仕事のツールとして熟成させつつある。 トヨタは今年8月には1937(昭和12)年にトヨタ自動車工業として創立以来、70周年を迎える。創立時、既に自動車産業の頂点に立っていたGMを70年がかりで凌駕する。1年前、渡辺社長は昨2006年を「成長を続けながら足元を固めていく年」と位置づけていた。 「成長」という点では昨年、世界販売が8%、世界生産が10%増えるなど、引き続き高いレベルを持続し