今までと同じやり方ではもう通用しない。そんな話を数年前からよく耳にするようになった。ウェブ社会の進化、パラダイムシフト、人工知能(AI)に代替できない能力やスキルへの関心の高まり……。そんな時代の転換期を、どうとらえたらよいだろうか? JTの「大人たばこ養成講座」広告や本の装丁などで知られるグラフィックデザイナー・寄藤文平さんの新刊『デザインの仕事』(寄藤文平/講談社)にはこう書かれている。 今は、過去にデザインの仕事で結果を出してきた年長者だからといって、かならずしも経験によって有利になるわけではないんですよね。「人工知能」のような新しいテクノロジーに注目が集まりがちですけど、僕は自分の「感じ方」の変化のほうが気になります。 AからBへと変化するのではなく、ABCDと変化しつづけることが、普通になっている気がするんです。 (中略) そういう新しい日常みたいなものの中でどうふるまえばいいの