TPPの頃は著作権議論もかなり盛り上がって、大いに注目を集めたものだが、昨今はもう著作権どころではなくなっていて、改正もあまり話題にならないところである。そこで今回は、平成30年からの4回の改正ポイントのうち、主だったところを整理してみたいと思う。 この記事について この記事は、毎週月曜日に配信されているメールマガジン『小寺・西田の「マンデーランチビュッフェ」』から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年8月1日に配信されたものです。メールマガジン購読(月額660円・税込)の申し込みはこちらから。さらにコンテンツを追加したnote版『小寺・西田のコラムビュッフェ』(月額980円・税込)もスタート。 大胆に変わった平成30年改正 まず平成30年の、通常の著作権法改正内容から見ていくと、以下の4点が柱になる。 デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備(第30条
はじめに お初にお目にかかります。昨年12月よりSTORIAで弁護士として執務をしております、坂田晃祐(さかたこうすけ)と申します。よろしくお願いいたします。 元々はこの文章も個人的なブログに載せる予定で、所内で原案を公開したのですが、弊所柿沼・杉浦より事務所ブログに載せるよう厳命を受けましたので、こちらで公開させていただきます。ご笑覧いただければ幸いでございます。 さて、去る昨年10月、私の目にこのようなニュースが飛び込んできました。 知財高裁でBL同人作品の無断コピーは著作権侵害という当たり前の判決 当時はニュースを流し見して終わっていたのですが、改めて判決文を読んでみると興味深い判示もあり、また法律専門家だけでなく、二次創作をしている方にとっても重要な裁判例だと感じましたので、解説をしてみることにします。 判決文はこちらから読めます。 ※弁護士・同人作家双方にとりわかりやすい文章とす
中国湖北省武漢市を中心に、新型コロナウイルスによる肺炎が広がっています。日本でも感染者が確認され、厚生労働省は手洗いなどの衛生対策を呼び掛けています。警戒態勢が続く中、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの予防に有効とされる消毒用エタノールの価格の違いがSNS上で話題になっています。同じエタノールの量で、効果も変わらないのに添加物が含まれると価格に数百円の差がつくのです。なぜでしょうか。(ライター・国分瑠衣子) ●工業用アルコールなので、「アルコール事業法」が関係 消毒用エタノールの販売で、大きなシェアを占める健栄製薬(大阪市中央区)は、手や指を消毒する「消毒用エタノール」と「消毒用エタノールIP」を販売しています。同社学術情報部の担当者は「両方ともエタノールが約80%含まれていて、殺菌効果は同じです」と説明します。しかし、消毒用エタノールは500mlの希望小売価格が1330円なのに
ブロガーやライターとして活動していると、お問い合わせフォーム経由で「ステルスマーケティング」の依頼が来ることが往々にしてある。 漫画家の人にもこうした依頼はあるようで、Twitterに投稿された「映画 アナと雪の女王2」のレビュー漫画のいくつかがステルスマーケティングの疑惑を持たれ、炎上している。 こうしたステマ炎上事件に対し、クリエイターサイドからは「私だったら絶対に受けない」「断って当然」みたいな反応もちらほら見られるが、これはまさに《言うは易く行うは難し》であり、実際に自分が当事者になったときにステマを断るのはかなり難しい。 もし提示された報酬が100万円だったら? 契約締結&入金後に相手がステマの話を持ち出してきたら? 原稿納品後に「PR表記無しでツイッター告知することも含めての依頼です。契約書にも『弊社のマーケティング活動に協力すること』が条件として書かれています。従っていただけ
10月1日の消費増税に伴い、軽減税率制度が導入されました。この中で、コンビニのイートインコーナーがテレビやインターネット上でクローズアップされています。本来なら外食と同じ10%の税率が適用されなければならないところ、自己申告せずに、8%の税率で飲食する人が相次いでいるためです。「ザル運用」という指摘もあり、「イートイン脱税」という言葉まで生まれました。 ネットでは以前から、電車内などでズレた正義感を振りかざす人のことが「正義マン」と呼ばれていますが、今回の軽減税率をめぐる騒動でも、「正義マン」がイートインコーナーの利用でズルをしている人を見掛けて、店員に伝えるのではないかと話題になりました。 大手コンビニ3社に、ザル運用になっていることについてどう受け止めているのか、「正義マン」のような人が出てきた場合にどう対応するのか、聞きました。(ライター・国分瑠衣子) ●ファミマ「国に方針を示しても
※訂正、お詫び、補足等の記事を追加しています。 こちらから先に読んで頂きたいと思います。 ※訂正に伴い本記事の内容も追記、更新しています。(2019/9/20) 今問題として議論のただ中にあるのがJeSUのライセンス問題だ。 事件の概要を簡単にまとめると、TGSの大会で“ももち”というプロゲーマーが優勝した。しかし彼がJeSUの発行するプロライセンスを持っていないという理由で賞金が減額されたというもの。 ※彼はライセンスの取得を拒否している 理由はこちらから確認出来ます↓ https://s.gamespark.jp/article/2017/12/21/77541.amp.html?amp=twitter&__twitter_impression=trueこの事実が広まり、今現在もTwitterではトレンド1位にJeSUがランクインするほどの炎上状態にある。 今回はJeSUのライセンス制
「小説ドラクエV」の著者が、主人公の名前をパクられたと「映画ドラクエ製作委員会」を提訴、専門家の見解は? 映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」(8月2日公開)の製作委員会が主人公の名前を「小説ドラゴンクエストV」から無断で使用したとして、著者の久美沙織氏から訴えられている。 久美氏は、ゲームでは主人公の名前を自由に創作できるため、映画の主人公の名前「リュカ」は自分が創作したものだと主張。リュカに対する呼びかけは、小説の「リュケイロム・エル・ケル・グランバニア」から「リュカ・エル・ケル・グランバニア」と無断で改変して使われたとして、謝罪と使用許諾に関する事後契約、そして久美氏の名前をエンドロール等にクレジット表記することを求めているのだ。 しかし、本来「名前」に著作権は認められないもの。製作委員会の圧勝で終わるのか、久美氏の主張が通る余地はあるのか、専門家に訴訟のゆくえを占ってもらった
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています ネットで写真やイラストを無断使用されたけど、どう対処して良いか分からない――そんな泣き寝入りを解消してくれそうな書籍『クリエイター必携 ネットの権利トラブル解決の極意』(秀和システム)が発売されました。価格は2400円(税別)。 無断転載されてしまうと個人ではなかなか対処が難しいイメージがありますが、同書では無断転載先の検索テクニックから、相手の特定方法、頼れる法律専門家の探し方、相手との交渉方法、そして最終手段として裁判になったときの対処方法などを詳しく解説しています。 「これって著作権侵害なの?」という素朴な疑問の解消から徹底解説 著作権侵害された後の対応例をチャート化 何を争点に慰謝料を請求するか? 著者は夜景写真家の岩崎拓哉さん。岩崎さん自身が無断転載に悩まされてきた当事者でもあり、過去には写真専門誌「アサヒカメラ」の特集「
「『不起訴になったことで事件じゃないということだ』と言われ、そして今は会社を攻撃する加害者だとまで言われています」
ネット掲示板に“不正なプログラム”を書き込んだとして、兵庫県警により女子中学生が補導され、男性2人が家宅捜索を受けたとの報道が話題になっています。ネット上ではこれを受け、「この程度で補導されるのか」と批判的な声が多数あがりました。 NHKの報道 報道によると、中学生らはクリックすると同じ画面が表示され、消えなくなる不正なプログラムのアドレスをネット掲示板に書き込んだとのこと。このプログラムは、クリックすると画面の真ん中に「何回閉じても無駄ですよ~」という文字や、顔文字などが表示され続けるよう設定されていたといいます。いわゆる「無限アラート」と呼ばれる、JavaScriptを用いたいたずらプログラムとみられます。 無限アラート これに対しTwitterなどでは「いたずらでしかない」「ブラクラ(※)を貼ったくらいで補導されるなんて」と行きすぎを主張する声があがっています。編集部では、Coinh
ツイッター上での活発な発言で有名な岡口基一・東京高等裁判所判事。最高裁判所は今月、その岡口氏に対して、ツイッター上での発言を理由に「戒告」の処分を下した。だが岡口氏は、この決定が極めて多くの問題を含んでいるとしている。今回の決定の危うさ、そして、現在の司法の知られざる内情について、「週刊現代」誌上で本人が語った。 今回の処分によって、一時的であれ、私の言論が封殺されただけでなく、明らかに裁判官の表現の自由は制限されました。 これまでは、すでに確定した判例について個人情報を完全に秘匿した状態のもの、いわば「事例」化された判例については、ネット上で自由に議論がされてきました。しかし今回の分限決定で、事実上、裁判官がネット上でこういう議論に参加することができなくなったことは明らかです。 しかし少なくとも、私が成功したことは、最高裁が、いかにいいかげんな判断をしているかってことを世に知らしめたこと
ツイッターに投稿したイラストを「まとめサイト」に無断で転載されたとして、イラストレーターの女性がサイト側に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁が著作権侵害を認め、イラストの原稿料相当額の支払いを命じる判決を言い渡していたことが29日、分かった。司法関係者によると、ネット上の無断転載をめぐる訴訟は相次いでいるが、無料で公開した投稿でも賠償を求められると明示した司法判断は異例という。 女性は「ナカシマ723」の名前で活動。平成26年7月、ツイッターで「どの壁ドンがお好き?」などという投稿とともに3枚のイラストを公開したところ、14のまとめサイトの記事でイラストが転載されているのが見つかった。 女性は全サイトに記事の削除と使用料の支払いを求めるメールや内容証明を送信。10サイトとは示談などで解決したが、残る4サイトについては反応がなく、女性がサイト側に損害賠償を求める訴訟を起こした。 4サイトのうち
映画のキャッチコピーは、「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」だ。“37分間の安っぽいゾンビ映画” が終わったその後に「何かが起こる」というのがこの映画の肝だが、社会現象ともいえる熱狂のなか、監督と原作者の間にも「何かが起きていた」とは、誰も思いもよらなかったであろうーー。 【関連】指原莉乃に斎藤工が絶賛「制作費300万円」映画の撮影現場 「映画の評判は、僕も周囲から聞いていました。そんなとき、過去に僕が主宰していた劇団の後輩から『あれ、先輩の作品が原作ですよ。知らなかったんですか?』と言われて、初めてその映画が、僕の演出した舞台『GHOST IN THE BOX!』(以下『GHOST』)をもとに作られたことを知ったんです」 そう語るのは、2011年から2014年まで劇団「PEACE」を主宰していた和田亮一氏(32)。彼の言う“映画”とは、『カメラを止めるな!』のことだ。 6月2
捨てたパソコンのセキュリティソフトだった以前使っていたパソコンにはたしかにマカフィーを入れていました。 そしてそのパソコンを購入して6年が経ち、そろそろ使い勝手が悪くなってきたので、2年前に買い替えたのです。 古いパソコンは捨てました。 ところが、この古いパソコンに入っていたセキュリティソフトの自動更新契約は、続いたままだったのです。 セキュリティソフトの全自動更新 セキュリティソフトを購入すると、使用するためにアカウントが作られます。 クレジットカードで購入した場合、アカウント内の「自動更新契約」のチェックボックスがオンになっているようです。 これを外さない限りは、1年ごとに製品の有効期限が切れるたびに、更新料としてクレジットカードから引き落とされます。 最新のウイルス対策のために、この更新作業自体は確かに必要なものです。 しかし、パソコンを捨てたり、セキュリティソフトをアンインストール
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