三菱鉛筆「芯が自動的にとがるシャープペン」(2) 書いた字に違いがでるという本質で勝負したかった (聞き手:林田 孝司=フリーライター) (前回の記事はこちら) 自動的に芯先がとがるという新機構を備えたシャープペンシル「クルトガ」はヒットし、成功を収めた。しかし、単純に新機構があったから売れたわけではない。そこにあるのは、長い目で見た「クルトガエンジン」という芯を回転させる機構への強い思い。メカニズムのおもしろさだけでは売りたくない──。これからのスタンダートとして、正統派のシャープペンに育てるための戦略をとった成果だった。 筆圧が弱い人でも強い人でもちゃんと使えるように繰り返し試す 自動的に芯がとがるシャープペン「クルトガ」の開発を担当した、三菱鉛筆・横浜開発センター課長代理の中山 協さん 芯の動きを横の回転に変えるための歯数が20ではダメだから、もっと多くしろといっても簡単