2024年12月8日、父子で54年の長期独裁体制だったアサド政権が打倒されました。この13年余りは民主化を求めるシリア国民を、アサド軍が軍事力で弾圧してきました。約2200万人の人口のこの国で、この13年余りの犠牲者総数は60万人以上、アサド政権により拘束された人は20万人以上とみられ、そのほとんどが拷問・処刑されたとみられています。家を失って難民・避難民になった人は全国民の約半分に及んでいます。 この最悪のアサド独裁政権をシリア社会の“内部”から長年にわたって見つめ続けてきた3人が今回、緊急鼎談です。「在日30年のシリア出身の貿易商」と「シリア居住歴21年の考古学研究者」と「シリアに知己が多いアサド政権ウォッチ歴32年の軍事ジャーナリスト」が、アサド独裁の恐怖の真実と、そして新生シリアの行方について語り合いました。 ガザ―ル勇(イサム) 1966年、ダマスカス生まれ。シリアの名産品の石鹸