【モスクワ=副島英樹】河野雅治・駐ロシア大使が更迭されるとの報道が、ロシアで波紋を広げている。メドベージェフ大統領が11月に北方領土・国後島を訪問したことを巡り、事前の情報収集が不十分だったためとされるが、ロシアメディアは「菅政権が自らの失態の責任を大使に負わせた」などと伝えている。 24日付の独立新聞は「東京は大使を『上役の代わりに罪を着せられる人』にした」との見出しで報じた。「下っ端の罪にする」ということわざに引っかけたものだ。 同紙は、大使を代えても日本政府が「領土要求を声高に唱える」姿勢のままでは、対ロ外交を巡る失態は続くと指摘。政権は支持率アップのために領土問題を利用しているとし、前原誠司外相の「不法占拠」発言や空からの北方領土視察をその例に挙げた。 大使更迭の問題は、24日に生放送された3主要テレビ局トップとメドベージェフ大統領との対談番組「今年の総括」でも取り上げられ、