国立大学に対し、人文社会科学系の学部の廃止やほかの分野への転換を求めた文部科学省の通知について、日本の科学者の代表などで作る日本学術会議は、「人文社会科学には自然科学との連携によって課題解決に向かう役割が託されている」として、通知を批判する声明を発表しました。 日本学術会議の会長らは23日に記者会見を開き、この通知を批判する声明を発表しました。この中では、「人文社会科学には自然科学との連携によってわが国と世界が抱える課題の解決に向かうという役割が託されている」として、人文社会科学のみを取り出して組織の廃止やほかの分野への転換を求めることに大きな疑問があるとしています。 そのうえで、「長期的な視野に立って知を継承し多様性を支え、創造性の基盤を養うことも大学に求められている社会的要請だ」として、人文社会科学を軽視することで豊富な人材を送り出すという基本的な役割を失うことになりかねず、大学教育全