ネスレ・インディア(本社・ニューデリー)は2000年ごろ、スイスの親会社ネスレに年間5億6730万ルピー(約10億円)のロイヤルティーを支払っていた。その金額は同社の総利益の43.46%を占めるほど巨額だったため、インド所得税局の調査対象となった。ネスレ・インディアはこの支払いが正当であることを早急に証明するよう求められた。 同社は、1999~2000年のロイヤルティーを支払う理由として、親会社から3つのサービスを受けていると説明した。インド税務当局は、このうち1つ――一部の商品の製造及び販売ライセンスの供与――は実際に提供されたものとして認めた。だが、残りの2つのサービスについては、親会社に巨額のロイヤルティーを支払い始めるずっと前から、入手できていたと告発した。 ネスレ・インディアは税務当局の主張を否定したため、この訴訟は「所得税控訴審判所」に移った。同審判所は主に2つの理由から、ネス