赤松広隆農水相は24日早朝、移転問題で揺れる築地市場を視察した。赤松農水相は就任後の記者会見で土壌の毒性が指摘されている豊洲への移転について「安全性が確認されるまでは卸売り市場の開設を認可しない」と明確な方針を示している。 視察は赤松大臣側の要望で決まったもので、コースや協議など具体的なセッティングは、農水省総合食糧局と東京都が行った。官僚ラインによる設定だ。 築地移転をめぐっては八ツ場ダムほど長くはないが、移転を推進する東京都と移転賛成の水産業者が移転反対業者と20年間にわたって対立してきた。 移転賛成業者らで作る諸団体には農水省OBが天下っており、この日の視察も官僚ラインで調整が進められていた。移転賛成業者らが八ツ場ダムの建設推進派住民のごとく、赤松大臣に「是非移転を」と陳情するはずだった。 だが移転反対派の業者はこの「計画」を聞きつけた。国政の場で移転に反対している民主党衆院議員に即