ウィキペディアにおける情報の質(IQ)向上の仕組み はじめに 2008年3月、無料オンライン百科事典ウィキペディア(Wikipedia ;CA1510参照) (1)に登録されている記事の総数が、250言語あわせて1,000万件を超えた(2)。 ウィキペディアは、ウィキ(Wiki)と呼ばれる協同作業支援システムを利用している。通常のウェブブラウザと単純なマークアップ言語による、きわめて低コストの協同的コンテンツ作成を実現したこの技術は、誰もがいつでもウィキペディアの編集者となることを可能にした。しかし、参加への障壁の低さは、ウィキペディアを世界最大のオンライン百科事典へと成長させた一方で、記事内容の信頼性に対する疑いを招いている。つまり、専門家以外の人物や悪意を持った人物が誤った情報を書き込んでしまうのではないか、という懸念である。 レファレンス・ツールとしてのウィキペディア 各種オンラ